青森もようやく初夏の兆し。野菜が美味しい季節です。
とりわけ、自分で育てた野菜の味は格別。
最近、全国的に週末や仕事の合間に農業を楽しむ「週末ファーマー」が増えています。
そんな週末ファーマーたちの「楽園」を青森市郊外で見つけました!
国道280号を北上、蓬田村そばにある青森市農業指導センター敷地内に、
無農薬栽培限定の市民農園「ふれあい農園」があります。無農薬といえば、
一昨日からリンゴの無農薬栽培を成し遂げた農家の苦難の道のりを描いた
映画「奇跡のりんご」が公開中ですが、野菜の無農薬栽培も難しいのでしょうか。
農園管理人のひとり工藤祐子さんにお聞きしました。
「初心者でも大丈夫?」「この時期おすすめ野菜は?」
「無農薬で作った野菜は体に優しくとてもヘルシー。
自分で作る野菜の味を知れば、初心者でも楽しく続けられます。
朝夕冷え込むこの時期は育てやすいイモ類や春菊、枝豆がおすすめ。
ミニトマトやきゅうりなどの定番野菜のほか、最近では落花生も人気。」
「野菜づくりをしていると、様々な問題にぶつかるもの。
何故か枯れてしまう、実がつかない、虫がつく・・。そんな時は、私たちがサポートします。」
なんとも頼もしい管理人さんです。
このほか、かん水設備、農具、栽培関係図書、屋外から利用できるトイレを完備。
種イモや有機肥料、資材なども小分け販売しており、至れりつくせりです。
隣接する農業指導センターでは、研究員が農家向けに野菜や花の苗を育成しています。
野菜担当技師の佐藤樹(たつき)さんによれば、
冷涼な青森の気候や風土に適した丈夫な苗を作っているとのこと。
市民にも安価で提供しているそうです。
農地は100区画あり(1区画33平方メートル・10坪。年間使用料3,300円)、
毎年5月に耕起・施肥して貸出。転勤族の親子や退職されたご夫婦、
外国の方など老若男女さまざまな方が利用、週末の農作業を通じて
親しくなった方も大勢だそうです。今年は春の訪れが遅かったせいか、
珍しく15区画ほど空きがあるとのこと(6月15日現在)。
農業に興味がある青森市民の方、チャンスですぞ!
かく言う私も利用者の一人。
テレビ番組に触発された親父仲間で一念発起したものの失敗の連続。
春菊の大量生産で妻たちの顰蹙を買った1年目。
「ジャガイモが突然枯れた!」と大騒ぎした挙句「収穫期だから当たり前」と
お隣さんに一笑された2年目。
そして3年目の今年はベテラン週末ファーマー?の尊厳を賭けて、
初心者にはハードルが高い葉物栽培に挑みます。
さて、農作業で心地よい汗をかいた後は、
農園から車で3分の産直物産館「村の駅よもっと」で楽しい「こびる」
(小昼=農作業の合間の軽い食事)タイム。
村の駅よもっとでは、蓬田村などの農産物や加工品を販売しています。
特に夏にはトマト、冬には寒締めホウレン草など、旬を感じられる野菜がおすすめ。
この日も、近隣農家の方がとれたての新鮮野菜を店頭に並べていました。
また、蓬田村や外ヶ浜町の漁港から仕入れた鮮魚を販売しており、
活魚の大きな生けすでは、ほたてやひらめ、トゲクリガニなどが販売されています。
これらの産品を店内の食堂コーナーで食べることができます。
この日は人気の「刺身定食」が午前中で売り切れ(残念!)。
「元祖もっこりラーメン」も気になったのですが、
日替りランチ「はちみつみそポーク」をチョイス。
県産ハチミツで甘辛く炒めた豚肉とたっぷり野菜が食欲をそそります。
野菜づくりや美味しい食事を通して、今まで何気なく食べていた食材と、
生産してくれる農家さんや漁師さんたちに、あらためて感謝の念を抱きつつ、
1週間の仕事の疲れがじんわり和らぐ癒しの週末となりました。
by holy
◆青森市ふれあい農園
青森市四戸橋字磯部243-342
tel. 017-761-3082
営業時間:8:30~17:00
定休日:12月29日~1月3日
◆村の駅 よもっと
蓬田村阿弥陀川字汐干106
tel. 0174-31-3115
営業時間:8:00~18:00
定休日:1月1日~3日
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