本日は、青森県立美術館に企画展示(企画展「種差―よみがえれ 浜の記憶」)されている一押しの作品を紹介します。
イギリスの代表的ランドアーティストのリチャード・ロング氏の種差海岸を描いた作品が平成25年9月1日まで展示されています。
アレコホールのシャガールの作品と同様、巨大で圧倒的なプレッシャーを体全体に感じる作品です。
リチャード・ロング氏はイギリスを代表する彫刻・美術家で、自分の足で山や海、草原を歩いて、その痕跡を作品にするランドアートの第一人者です。
この作品は、種差海岸をテントを張りながら7日間歩いた痕跡を表現したもの。
写真にある7つの白い英単語は、彼が1日に1つづつ7文字の単語を考えだし、この作品を言葉でも表現しているものです。
美術館の壁を黒く塗り、その上から白い泥でイメージを描いており、上に海の波を思わせる渦巻きが彼の手で描かれ、下には上の渦巻きから白い軌跡がそのまま流れ出ています。
この作品は展示が終わると、白い泥は流され、黒い色が消され、完全にその痕跡が消されてしまいます。
まだご覧になっていない方は、ぜひ9月1日までにこの作品を生でご覧になって、彼の繊細で圧倒的な種差海岸の歩きの痕跡を、全身で感じてください。
by kogao
リチャード・ロング
津波海岸線歩行
2013
写真、テキスト2点組/作家、リッソン・ギャラリー
青森県立美術館
住所 青森市大字安田字近野185
電話 017-783-3000
FAX 017-783-5244
www.aomori-museum.jp
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