ねぶた・ねぷた、三社大祭など地域特有の祭りが目白押しの青森県ですが
お盆時期は、各地で町内会などが主催する「盆踊り」が開催されています。
盆踊りと言えば、CDなどの音源にあわせて提灯の飾られた櫓の周囲を踊るのが一般的ですが、
津軽三味線の生演奏と生唄に合わせて踊る祭りがあると聞いて、行ってきました。

平内町小湊地区で、毎年8月15日~16日に開催される「ひらない夏祭り」では、ねぶた運行、クラシックカーのパレード、燈籠流しなど盛り沢山のイベントが行われますが、16日の夜7時過ぎから盆踊りが開催されます。
この日は直前まであいにくの雨模様だったため、盆踊りは体育館で行われていました。
場内に入ると、確かに津軽三味線と太鼓の生演奏と生唄の民謡に合わせて、大勢の人達が踊っています。

2階から見ると、400人ほどが踊っているでしょうか。
曲は地元の「平内音頭」。どんどん踊る人数が増えてきます。
そして、津軽民謡「どだればち」の演奏が始まると、ますます踊り手が増えてきました。
男性の踊り手もかなり多く、
かっこいい振り付けで踊る若者男子も、ねじり鉢巻のお父さんも、楽しんで踊っています。

通常の音源であるCDなら、1曲終われば休憩がありますが、ここは生唄生演奏なので、延々と演奏が続きます。気がつけば1曲が30分になることも。

歌い手は一人が歌い、もう一人が合いの手をいれるということを交代で続けています。二人とも、歌がめちゃくちゃ上手です!!!
太鼓も2名体制ですが、青いTシャツの男性が圧倒的にリードしています。
そして、3名の三味線弾きは休み無し。暑い中、演奏する人達も汗だくです。
「ひらない夏祭り」は40年以上続く祭りですが、生唄・生演奏での盆踊りが始まった時期は定かではありません。(少なくとも15年以上は続いているようです。)
演奏と歌を担当するのは、「竹伸会」の皆さん。
平内町出身で、世界的な津軽三味線奏者である故高橋竹山氏の弟子の会で、町内の人達で構成されています。竹山のお孫さんの哲子さんも、歌で参加しています。

竹伸会の初代会長である対馬豊吉さんからお話をうかがいました。
対馬さんは、ステージで太鼓を叩き続けていた青いシャツの男性ですが、何と82歳。
お肌もツヤツヤで、30分太鼓を叩き続けられる体力に驚きです。
対馬さんは、13歳の頃から太鼓を習い始めたので、高橋竹山が存命中のこともよく覚えていらっしゃいます。平内町の盆踊りは少なくとも50年前には始まっていたらしく、竹山存命の時分は、小学校の校庭で、14日から20日の間は毎日行われていたそうです。
竹山は、盆踊りを毎年とても楽しみにしていて、祭りではまるで目が見えるかのように上手に笛を吹いていたそうです。
高橋竹山といえば、今年は青森ねぶた祭りの大型ねぶたの題材にもなっていました。
冬が題材の珍しいねぶただったので、印象に残っている方も多いのでは?
この竹山ねぶたの一部は、町が譲り受けたそうですので、町のどこかで、再び会えるかもしれませんね。
県内では、まだまだ夏のイベントが続いています。
今週末24日は、蓬田村で第1回ジャズフェスも開催されます。
暑さは続きますが、夏バテに負けず、仕事にも負けずに遊び続けたいものです。
by Hana

■平内町商工会
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