青森空港除雪隊、通称「ホワイト・インパルス」。
12月初旬、日本一の空港除雪技術を有する青森空港の除雪隊出動式が行われました。
出動式では、初めて「除雪隊によるデモ走行」が行われました。
隊長の「出動」号令を受けて、50人を越すオペレーターが一斉に除雪機械に乗り込みます。
実際の除雪作業では、除雪車が「雁の群れ」のような編隊を組んで走行し、滑走の外側へ雪をかきだしていきますが、デモ走行も同じように編隊を組んで走行します。
巨大な除雪機械が、美しい隊列で、しかも結構なスピードで走り抜けて行きます。
機械のあまりの大きさに、写真一枚では全容を写しきれません。
空港の除雪は、当然ながら航空機の離発着の合間に行われます。
3,000mの滑走路を含め55万平方mを除雪する所要時間は、わずか40分。
「いかにして、短時間できれいに除雪するか」。50台もの機器が効率よく除雪作業を進めるためには、各オペレーターの技とチームワークが必要です。一般の道路とは異なり、滑走路や周辺には様々な機器類が配置されていますし、3cmの積雪があれば除雪が必要となりますから、除雪終了後の雪面の美しさも要求されます。空港の除雪作業には、スピードとともに繊細さも要求されるのです。このため、除雪隊出動式の後は、各担当者が集まって、安全対策はもちろん除雪時間の短縮・効率化について、真剣な議論と情報共有が図られているのだそうです。
そして、これができるから青森空港の除雪は日本一・世界一と言われているのでしょう。
過去5年間の平均降雪量が747cmもあるにもかかわらず、風雪による航空機の欠航が極めて少ない青森空港には、国内外からの視察も訪れているとのことです。
ところで、除雪隊の愛称が今年から「ホワイト・インパルス」になったそうです。
隊列を組んで除雪する姿が航空自衛隊の「ブルー・インパルス」のようだから、という説もありますが、
航空機の安全運行を支える除雪隊の活躍をもっと知って欲しいと、空港職員が命名したそうです。
出発待ちのお客様は出発ロビーの窓から、お見送り・お出迎え・一般の方は展望デッキから除雪作業を見ることができます。
今年も雪は多そうとの予報ですが、青森空港で除雪隊を目撃したら、「日本一の技術を見られてラッキー」と思える心の余裕は持ちたいですね。by Hana
◆青森空港管理事務所
青森市大谷字小谷1-5
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