青森県北津軽郡鶴田町の松倉地区にある「梅沢温泉」は、県内でも珍しい黒い湯花が舞う、ユーモア溢れる魅力ある温泉♪
全国からも温泉マニアがうわさを聞きつけて訪れるという温泉を紹介します。
梅沢温泉は昭和48年から40年以上営業している、地元では歴史ある小さな温泉。
当時、現女将さんの鈴木良子さんが、ここは温泉が出る!との確信から周りの反対を押し切って温泉を掘ったそうです。
その確信の理由は、当時、掘り抜きの井戸がたくさんあったことと、近所で石油が出るとのうわさがあり、石油掘削の赤い幟がたくさん立っていた(実際には石油は出ず)こと。
この鈴木さんの直感があたり500メートルほど掘ったところで、お湯が噴き出しました。
お湯が黒く見えるのですが、実際は無色透明。
黒く見える原因は珍しい「黒い湯花」です。
当時、不潔とのうわさで保健所の調査が入ったこともあったそうですが、結果は清潔申し分なし。
その後、「黒い湯花」が様々な症状に効くとのうわさが広がり、筑波大学の調査が入ったり、岐阜県の外科医が全身低温やけどの患者をともない訪れ、湯治させたり(1週間で治った!とのこと)、地元の医者の「やけどの治療では梅沢温泉に負けた」とのありがたい言葉があったりと、奇跡のような効能が広がりました。
真偽のほどはわかりませんが、私が訪れた時も、心臓手術の傷を癒すために週に3度も青森市から通っているという、おじいさんがいました。
さて、最高に高まった期待を胸に、お風呂へゴー!
・・・熱っじー!!
この熱さは45度?
この温泉は源泉をそのままコポコポと浴槽に注いでおり、自分で水で薄めることもできない状態のため、心の準備なく入ると痛い目にあいます。
源泉を守る牛(温泉が出た昭和48年の干支)とにらめっこしながら、再度意を決して入ると、
・・・ん?意外と熱くない。
説明が難しいのですが、お湯の感触がぬるぬるしており、そのぬるぬるが熱さを遮断している感じです。
このぬるぬるの熱さに慣れてしまうと、あとは1時間でも入っていられる(いたくなる)気持ちよさでした。
また、梅沢温泉の案内板や張り紙はとてもユニーク!
決して狙ったものではなく、女将さんの人柄が出る注意書きに心がほんわりします♪
料金の徴収システムもシンプル、名前をメモって200円を置くだけ。
鶴田の人はみんないい人なんですねと女将さんに言うと、たまには泥棒が出るとのこと。
そのとおりですね、お洒落は足下からと思えば、靴を間違えることもありません。
奇跡の効能とユーモア溢れる「梅沢温泉」
温泉好きも珍し物好きも、ぜひ一度訪れて、黒い湯花と女将さんのユーモアに触れてみてください。
(kogao)
梅沢温泉
住所 青森県北津軽郡鶴田町横萢字松倉51
電話 0173-28-2275
営業時間 6:00~21:00
※カーナビでは迷う可能性があります、事前に地図を確認することおすすめします。