森県立郷土館で開催中の特別展「発酵食品パワー~ミクロのシェフとあおもり食文化」。
郷土館で発酵食品?当初は青森の地酒展示企画だったのが、発酵食品全体の企画になったのだそうです。
湿度の高い日本ではそもそもカビや酵母などの微生物が発生しやすく、私たちが日常的に口にする食品の多くは発酵食品なのだそう。
言われてみれば、納豆、味噌、醤油などはもちろん、お酒、パン、漬物なども発酵食品。
意外なものでは藍染めのもととなる「すくも」も発酵させることによって染料になるのだそうです。
発酵食品の代表格、納豆。
郷土館の入り口をくぐると、納豆のパッケージが一面に展示されています。
青森の食卓に欠かせない「かくた武田」と「太子食品」が納豆の先駆者として紹介されています。
みそ玉。
南部地方では、味噌を「みそ玉方式」で作ることが多かったようです。
蒸して潰した大豆を玉状にして、萱葺き屋根の軒下に吊し、空気中に漂う麹菌の力だけで発酵させます。
因みに、みそ玉を知らない津軽人は、みそ玉を見て、蜂の巣と見間違えたとか。
これは現存する日本最古の飲料自動販売機。
明治22年以降に製造されたもので岩手県二戸市に保管されていたそうです。
5銭銅貨を入れると1合分のお酒が蛇口から出てくる仕組みになっていますが、あまり利用されないまま蔵にしまわれていたようです。ふむふむ。
すばらしいのがこの展示会の解説書。
青森ゆかりの発酵食品の歴史、技術、文化を、貴重な資料と写真入りで丁寧に解説された全108ページ。これが500円!
郷土館に行かれた方はぜひ購入をオススメします!
「発酵食品パワー~ミクロのシェフとあおもり食文化」
【会期】9月3日(水)~10月19日(日)
【時間】午前9時~午後6時
【場所】青森県立郷土館 特別展示室(大ホール)
【料金】一般500円 高校・大学生240円
※中学生以下は無料。障がいのある方は免除。
上記の金額で常設展も観覧できます。
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。