(写真:青森おさかな自慢)
青森のスルメイカは夏から秋へと季節が進むにつれ身が肥え、もっとも身が厚くなる季節になりました。ゴロ(イカ肝臓)も発達し、スルメイカの美味しい季節の到来です。
スルメイカは捨てるところがなく、イカのゴロ(肝臓)焼きなど地域ごとに個性的で美味しい漁師料理や郷土料理があります。
また、一世帯あたりの年間イカ消費量ランキング(県庁所在地)では、青森市が全国第1位となっており、県民にとって最もポピュラーな食材なんですよ。
スルメイカの水揚げ日本一を誇る八戸市では、毎月10日(イカの足の数「10」に由来)を「イカの日」、8月10日(八戸の「八」とイカの足の数「10」に由来)を「八戸イカの日」に全国で初めて制定しました。
今回は、八戸市中心街のみろく横丁を訪ねてみました。26店舗ほどの屋台が並ぶこの横丁は、夕暮れとともに提灯が灯りノスタルジックな光景が広がります。全てのお店で青森県産品を利用した料理を提供しており、肉料理、魚料理、野菜を使った郷土料理など、美味しく・楽しい時間を過ごすことが出来ます。
多く立ち並ぶお店の中から今回は、活イカ料理を提供する「ととや烏賊煎」に御邪魔しました。
店内には円形の水槽があり、大きく成長したスルメイカが元気よく泳いでいます。
活イカのお刺身は人気料理とのことで、残念ながら私が御邪魔した日は、泳いでいるスルメイカが全て予約済みでした。皆様には事前のご予約をお勧めします。
店内のメニューには、新鮮なスルメイカを使ったイカ料理がたくさんあります。
先ずは「イカ刺し」です。近年、昼イカ釣り漁(日中に漁獲)が盛んに行われており、夕方に市場に水揚げされ、その日のうちに地元の食卓や居酒屋で食べることができます。つまり、鮮度抜群!。
イカ刺しは、見た目で鮮度が伝わるほどの透明感と厚く肥えた身がコリコリとした食感を生み、更には旨味と甘味が噛み締めるたびに溢れ出ます。薬味にはおろし生姜が添えられ、イカの甘味と爽やかな生姜の辛みが絶妙に合い、イカの旨さを引き立てます。
イカゴロ焼きは、スルメイカの切り身と新鮮なイカゴロ(肝臓)を一緒に炒めた郷土料理です。イカゴロはこの時期に最も大きく発達します。新鮮なゴロを使ったこの料理は、濃厚な味わいで、あとを引く旨さが格別です。
サクッと揚がった「いか下足天ぷら」
ふっくらと柔らかい食感「いかしんじょう焼き」
豊かなバター風味が絶妙にマッチした「いかバター焼き」
本場八戸の濃厚な味わい「いか塩辛」
「ととや烏賊煎」では新鮮なイカ料理のほか、ざまざま旬の美味しい特産水産物料理を提供しています。
店 名 「ととや烏賊煎」
場 所 八戸市三日町
電 話 0178-45-5540
定休日 月曜日
お魚自慢!青森県。「旬のものを旬の季節に」。是非、青森のスルメイカをご賞味ください。
もう一つスルメイカの郷土料理を御紹介します。
「いか寿司」と言えば、お米を使ったいわゆるお寿司をイメージしますが、下北地方の郷土料理でお米を使わない「いか寿司」があります。
(写真:(c)下北ブランド開発推進協議会)
湯通ししたスルメイカの胴の中に、お酢とお塩で味付けしたキャベツとニンジン、そしてイカ下足を詰め込んだ下北の伝統的な料理です。キャベツのシャキシャキとした食感とお酢の酸味が、スルメイカと絶妙に合うとても美味しい「いか寿司」です。
by お魚くいしんぼ
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