先日、テレビをみているとこんな言葉を耳にしました。
「土偶女子」
なんでも最近女子の間では「土偶が可愛い!」「癒される!」ということで、
土偶にはまる女子が急増しているそうです。
確かに、ガチャガチャで土偶や埴輪を見かけたりもします。
かくいう職場にも土偶女子が…。
魅力をきいてみると「土偶の格好が良い」「顔が好き」「何を思って作ったのか妄想するの
が好き」…様々な理由から土偶に魅力を感じる女子が急増しているそうです。
そんな土偶女子の皆様に朗報です!
現在東京国立博物館にて開催中の「日本国宝展」にて、11月21日から12月7日までの
2週間限定で、「DGU(土偶)神5」と呼ばれる国宝土偶体が展示されます!
彼らが一堂に会する機会はなかなかありません。
日本で国宝に指定されている土偶はたったの5体のみ。いつもはお一人で八戸市の是川縄文館に
展示されている我らが合掌土偶さんも、「DGU神5」の一員として「日本国宝展」に出張中で
ございます。
青森県民的には、合掌土偶さんにセンターをとってもらいたいと願うものです。
神5の一員・合掌土偶さん(※こちらの写真はレプリカです。)
充分センターを張れるだけの存在感があると思うのは贔屓目でしょうか?
東京で合掌土偶さんが見られるチャンスはなかなかありません!
東京にお住いの青森県人の方々は勿論、神5を観覧しに青森から足を運んでみてはいかがで
しょうか?
そして青森県は実は縄文王国。
先般の記事ではライアの祈りの映画化も紹介させていただきました。
三内丸山遺跡・是川遺跡をはじめ縄文遺跡の宝庫…県内にはたくさんの縄文時代の遺物が出土
しています。
日本全国から縄文時代の遺物は出土していますが、特に青森県の縄文文化はその独自性に注目
されています。
中央から干渉されずにのびのびと縄文文化が育まれた結果、青森独自の土偶が様々誕生しました。
元祖青森県代表の遮光器土偶さん(旧木造町出身)、板状土偶さん(青森市出身)、いのっちさん
(弘前市出身)…。
木造駅にはしゃこちゃんが。土偶女子が泣いて喜びそうです。
青森県の土偶は個性豊か。土偶女子にとっての聖地巡礼ができそうなほど、様々な土偶さんが
いらっしゃいます。
その中でも野辺地町の板状立脚土偶さんをご紹介したいと思います。
私の推し土偶の一つです(出身地だからという贔屓目を除いても好きです)。
物凄い名前ですが、まずはお姿をご覧ください。
立った!土偶がたった!
そうなんです。こちらの土偶さんはその名のとおり、足が生えて自立できる土偶なのです!
僭越ながら、土偶女子の端くれのわたしが板状立脚土偶さんのプロフィールと推しポイントを
解説させていただきます。
【名前:板状立脚土偶】
所 属:国指定重要文化財
出身地:野辺地町 有戸鳥井平遺跡
身 長:32センチ
年 齢:縄文時代後期
PRポイント:
日本国内の板状立脚土偶の中では最大級の高身長。頑張って立ちあがり、微妙に左足をつきだし、生まれたての羊のように一歩踏み出そうとしているお姿が可愛い。
立体的なお顔も板状の土偶にしては珍しく、若干猫背気味の首の曲がり具合が良い!口のぽっちん具合もたまらんです。
足の長さの割に短い腕のアンバランス具合が、乙女心をくすぐります。
ちょっと熱くなってしまいました。
こちらの板状立脚土偶ですが、2009年には大英博物館で開催された「日本土偶展」にて展示
されるなど、学術的にも非常に珍しいものとなっており、県内の土偶の中でも一目置かれる存在
となっているそうです。
※詳しくはこちらをご覧ください。
野辺地町立歴史民俗資料館では常設展示されておりますので、ぜひ足を運んでご覧になってみて
くださいませ!
ぐるりと360℃見られるような展示をしておりますので、土偶女子の皆さま、ぜひじっくりと
見てこの愛くるしさを実感してください☆
青森県内は雪も降り積もりましたが、まだまだ芸術の秋。
土偶女子の皆さま…県内の土偶巡りをして、自分の推し土偶を探してみてはいかがでしょうか??
可愛い・かっこいい土偶が皆さまをお待ちしておりますよ!
ちなみにちなみに…このような本も発売中でございます。
★青森縄文王国(新潮社)
土偶をはじめ、土製品や土面、土器等の青森県の特徴的な縄文遺物を集めたグラビアと共に、
学術書というよりも、芸術品・美術品としての縄文文化を解説した一冊です。
遺跡や展示資料館なども掲載されているので、この一冊で青森県の縄文文化を身近に感じられる
こと間違いなしですよ!
【日本国宝展】
場 所:東京国立博物館
会 期:10月15日~12月7日
開館時間:9:30~17:00(入館受付は16:30まで)
休 館 日:月曜日
http://kokuhou2014.jp/
※国宝土偶5体展示は11月21日(金)からです
【野辺地町立歴史民俗資料館】
住 所:上北郡野辺地町字野辺地1-3
電 話:0175-64-9494
開館時間:9:00~16:00
休 館 日:月曜日
入 館 料:一般・210円、高校生・大学生 110円、小学生・中学生 無料
http://noheji.bakufu.org/
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。