本日1月21日(水)の八戸の海水温は3.8℃と厳しい冷たさになっています。この厳寒の海が育てる美味しい『青森の海の幸』があります。今回は、数ある自慢の水産物の中から、冬の絶品グルメ『ホッキガイ』を御紹介します。
青森県太平洋側に面する八戸から三沢までの海域ではホッキガイの盛漁期を迎えています。北国青森の冷たい海で育ったホッキガイは、身が締まっており、適度な歯ごたえと独特の甘味が特長で、とても美味しい貝です。漁期が12月1日~3月31日までの期間限定の食材であり、正に今、旬を迎えています。
さて、今が旬のホッキガイ。どのように攻めようか、あれやこれや料理の想像が膨らみます。
まずは、下ごしらえです。ホッキガイには左右対称に貝柱が2つあることから、慣れた方でないと口(貝)が開けにくい貝です。このことから、購入の際は、お店の方に剥いていただくことをお薦めします。
ホッキガイの足(舌のような形をした部分)を開き、内蔵を取り除いたあと、流水で砂とぬめりを綺麗に洗い流します。これで、下ごしらえ完了です。
定番のお刺身はもちろんですが、私のお薦めは何といっても『しゃぶしゃぶ』です。
身の色が生の状態では黒紫色ですが、熱いだし汁をくぐらせると鮮やかな桃色に変わります。熱を加えることで、見た目も美しく、また、独特の甘味と旨味がより一層増します。これを、ポン酢やワサビ醤油でいただくと、ホッキガイの旨味が際立ちとても美味しい至極の一品になります。
次に、ウニとホッキガイの『いちご煮』です。一般的ないちご煮は、ウニとアワビを具材にしていますが、アワビの代わりにホッキガイを入れたものです。ウニとホッキガイの出汁で白く濁ったスープは濃厚な風味が広がり、また、青じその爽やかな香りがより一層いちご煮の旨さを引き立てる贅沢な一品です。更に、鮮やかなホッキガイの桃色が春らしく、見た目にも美しい潮汁になります。
次に炊き込みご飯です。ホッキ貝の足と貝柱、貝ひもを筍、人参と一緒に炊き込みました。お醤油の香ばしい香りの中にホッキガイの豊かな風味を味わうことができます。この一杯だけで旬の味を楽しむことができる満足の一品です。
カレーやシチューの具材として加えてもとても美味しくいただくことができます。この他、酢みそ和えやサラダ、天ぷらなど様々な料理で楽しむことができます。
厳寒の海が育てる今が旬のホッキガイは、身が大きく膨らみ、独特の甘味と旨味を備え、とても美味しい時期を迎えています。産地である北浜海域の四漁協(八戸みなと漁協、市川漁協、百石町漁協、三沢市漁協)では「北浜ほっき貝資源対策協議会」を組織し、漁期や操業時間、一日あたりの水揚量、稚貝の移植放流などを取り決めることで、ホッキガイの資源保護対策に取り組み、大切にホッキガイ資源を利用しています。
また、三沢市の飲食店では、ホッキガイの旨さを生かした各店独自の調理法と味付けで『ほっき丼』を提供しており、『冬の絶品グルメ』として注目されています。
お魚自慢!青森県。『旬のものを旬の季節に』。この季節限定の美味しいホッキガイを是非ご賞味ください。
by お魚くいしんぼ
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