<阿保六知秀さん作品>
黒石と言えば、とても愛らしい「津軽系こけし」が有名で、毎年、こけし好きの若い女性たちが「津軽こけし館」を目指して数多く訪れます。
ただ「津軽こけし館」は、黒石市内から車で20分ほどの温泉郷でちょっと遠いので、時間や交通手段がなくて断念する人もいるようです。そんな中「せっかく黒石に来たので、是非、こけしを作っている工人さんに会いたい!」という人にオススメなのが、阿保六知秀さんの「こけし工房 木楽」。
黒石市では、まちなかに残っている生業や歴史的建造物などを、黒石ならではの「文化」と捉えて、仕事場の一角などで人の語りとともに見学や体験ができる場所を博物館として回遊できるようにしています。「こけし工房 木楽」は、その中の「こけし体験館」という位置づけです。
工房は、弘南鉄道「黒石駅」から歩いて7~8分のところにあり、藩政時代から続く木造のアーケードが連なる伝統的建物保存地区の「中町のこみせ」に集中している他の博物館にも、徒歩5~6分で行くことができます。(地図参照)
阿保六知秀さんは、津軽のこけし工人7人の中の1人。
2013年に第55回全国こけしコンクールで最高位の内閣総理大臣賞を受賞しています。伝統を重んじながらも、若い人たちのライフスタイルに合ったものや、遊び心のあるこけしを制作したり、こけしフェスのトークショーなどにも出演するなど、こけしの普及活動や街の活性化にも積極的です。
阿保さん曰く、昔は年配の人たちが伝統的なこけしを集めて、座敷の一角などに置いていたが、今は若い女性が「ここの場所には、この子(こけし)」といった風な感じでにライフスタイルに溶け込ませている。わざわざ、全国各地から阿保さんのところに、こけしを一緒に連れて会いにくるファンもいるとか。
最初は可愛いらしいミニこけしや、遊び心のあるこけしに興味をもってファンになった女性たちの中には、集めているうちに伝統的なこけしや、大型のこけしにも興味を持つ人たちも少なくないようです。
私が訪問した日に制作していたのは、「栗」をイメージした「栗こけし」?(掲載したこけしは、制作途中のものです。)「りんご」や「桃」をイメージしたものもあるので、「栗」も作ってみているようです。本当に遊び心たっぷりです!
「こけし工房 木楽」では、制作の見学だけではなく、事前予約をすれば制作体験も可能です。
15cmクラスのこけしで、制作時間は45分程度、料金は1,500円となっています。
byさっちゃん
こけし工房 木楽
黒石市上町12-3 TEL:0172-40-0018 または0172-54-8865
※不定休なので、訪問前に電話で確認してみてください。
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。