このブログでも何度か取り上げさせていただいている「あおもり藍」ですが、今回は、「あおもり藍」を使用したお菓子のご紹介です。
「あおもり藍」は、あおもり藍産業協同組合が独自に開発した染料生成・染色技術です。
こぎん刺しの麻生地の染色に代表されるように、江戸時代には県内に百軒ほどの藍染工場があり、明治30年代頃までは藍の栽培も盛んに行われていましたが、凶作の年が多かったことや、安価な輸入品や代替製品におされ、大正時代までに県内の藍産業は衰退してしまいました。
このような歴史を背景に、平成に入ってから青森の藍を復活させたいとの願いを持った人たちが集まり、新しい技術や休耕田を活用しながら「あおもり藍」は産業として復活を果たし、現在、「あおもり藍」で染色した服飾品や消臭剤などが商品化されています。

この「あおもり藍」を使用した新たな商品として、昨年8月に「あおもり藍フィナンシェ」がデビューしましたので、ご紹介させていただきます。

「あおもり藍フィナンシェ」
「あおもり藍フィナンシェ」は、青森市のベーカリー「eat fun!」が、県産小麦と県産米「つがるロマン」の米粉に、あおもり藍の原料であるパウダー状の県産無農薬「藍葉」を練りこみ、極上のバターを加えしっとりとした食感に焼き上げたお菓子で、薄緑色でほんのりヨモギのような風味となっています。

しっとりとした触感が特徴的
一般的に藍を食べるイメージはないかもしれませんが、藍葉にはポリフェノールやフラボノイドが豊富に含まれ抗酸化力もあることから、漢方薬の原料にもなっているそうです。また、「あおもり藍」は、無農薬栽培された県産の藍葉を原料としているので、食品としても安心して食べていただくことができます。

県内の休耕田を活用して藍を生産
また、パッケージに添えられた鶴の飾りは、障がい者の方が手作業により、ひとつひとつ丁寧に折ったもので、この取組により、障がい者の方々の社会参加が促進され、地元全体の産業振興に貢献できればとの思いもあるそうです。

障がい者の方による折鶴の作成
一方で、染料、消臭剤、お菓子と様々な用途に使用されるようになった「あおもり藍」を応援してくれる動きもでてきています。
JALグループでは、地域と一緒に「地方の元気」を創る「JAL 新・JAPAN PROJECT」活動の一環として、「あおもり藍」を多くの方に知っていただけるようにと、3月から5月の期間限定で「あおもり藍フィナンシェ」を大阪(伊丹)発青森行きの機内で提供しています。

大阪(伊丹)発青森行きの機内で提供(3~5月期間限定)
3月14日には、「あおもり藍フィナンシェ」応援イベントとして、青森県のアンテナショップ「あおもり北彩館東京店」で、JALの大西会長をはじめ、青森県出身の客室乗務員などが参加したPR活動も行われました。
今後、JALでは、「あおもり藍」使った新たな商品開発も予定しているとのことですので、そちらにも注目したいですね。

「あおもり藍フィナンシェ」応援イベント(3月14日あおもり北彩館東京店前)
青森にお越しの際は、青森の歴史、文化、技術が詰まった「あおもり藍フィナンシェ」を是非、お土産としてご利用ください。
■あおもりフィナンシェのご購入はこちらから
二階堂
青森市本町1-6-11
電話017-776-5863
営業時間10:00~18:00
eat fun!
青森市本町4-4-8
電話017-732-1104
営業時間 和洋菓子 9:00~19:00(日祝は18:00まで)
ベーカリー 7:30~19:00(日祝は18:00まで)
ホームページ http://nikaidou.jp/
オンラインショップ http://nikaidou.shop-pro.jp/
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