七戸十和田駅から、車で約5分移動した住宅街に「にしんそば」を極めた名店がある。
夫婦二人三脚、お店を始めて10年になる「そば茶房 といち」。
開業前、理想のにしんを探し求める旅に出た。山形で出会った1本煮のにしんがヒントとなり、といちのにしんが誕生した。
何度も失敗を繰り返し、研究を重ねた結果、完成したにしんそばがこちら。
「味の決め手は、にしん」と語る奥様。
今回、特別にそのにしんの作り方を教えていただいた。
先ず、こだわりは北海道余市産の鰊。身が厚く、引き締まっているのが特徴。
その鰊を1晩米ぬかに浸けて、緑茶で30分ほど沸騰させないよう煮る(煮たたせないのがポイント!)。
ウロコを綺麗に落とし、1本1本小骨を抜いていく(この手作業が大事!気の遠くなるような作業だ)。
煮汁をつけ足しながら、1日2~3時間、煮ては冷まし、冷ましては煮るを何日か繰り返す。
時間を掛けて、ゆっくり、じっくり、少しずつ味を染み込ませていく。煮崩れさせないよう、丁寧にやさしく扱う。
にしんと向き合って築きあげた、まさに「職人技」である。
その味わいは驚くほどまろやかで、鰊の旨味が溶け出し、そばの出汁とも相まって絶妙な旨さを引き出している。
にしんそばの常識を覆す、まさに『極み』に仕上げた極上の一杯であると言える。
機会があれば、是非味わっていただきたい。
<お問合せ先>
そば茶房 といち
〒039-2526
上北郡七戸町字上町野141-3
TEL. 0176-62-6191
by トリッキー
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。