宵宮(津軽地域では、「よみや」と呼びます。)は、土地やそこに暮らす人々をお守りしている神様を祀る寺社の大祭の前夜祭のことで、津軽地域では5月から10月まで150以上もの宵宮が開かれます。特に6月から7月は宵宮の集中期で、毎日のように開かれています。
こちらは、青森市安方の善知鳥神社の宵宮の様子です。
こちらは、弘前市新寺町の十一面観音(袋宮寺)の宵宮の様子です。御堂の中には、高さ595センチメートル、見上げるほど背の高い観音様がいらっしゃいます。
ここで、宵宮が津軽地域に暮らす人達の生活に根付いているエピソードをいくつかご紹介します。
1 お昼にドンドンと花火が上がると、今日はどこの宵宮?と学校や職場でひとしきり話題になる。
2 宵宮の近所のお宅では、お盆やお正月のように親戚が集まり宴会をすることがある。
3 道路端に佇む小さなお地蔵様でも宵宮があり、近所の人達がお菓子などを持ってお参りすることがある。
4 弘前市では唄(節回し)や言い伝えやの残る宵宮がある。
その1 いぱだ(異様)に にわが(賑やか)だ 大円寺の宵宮
その2 胸肩神社には、女性の神様がお祀りされていて、女性がお参りすると雨が降る。
5 綿飴、金魚すくいなど定番の出店の他に、飴せんべい、フライなど、局地的に愛されている食べ物の出店もある。
いかがでしょうか?宵宮が、静かに、でも、確実に根付いている感じがしませんか?エピソード2は私もウンウンと肯いてしまいます。親戚の家の近くで宵宮がある時は、「宵宮遠征」できてうれしかったものです。
さて、お参りした後は、出店!ということで、今年の宵宮の出店の様子をご紹介します。
こちらは、飴せんべいの出店です。水飴を胡麻せんべいでサンドするところを実演していただきました。サクサク、トローンの食感がクセになります。青森市の善知鳥神社の宵宮にて。
こちらは、フライの出店です。薄く焼いた小麦粉の生地に、キャベツや桜海老などをトッピング。ソースを塗り二つに折っていただきます。約30年振りに食べました!弘前市の十一面観音の宵宮にて。
そして、花火の出店。カラフルで、見ているだけでもワクワクします。弘前市の十一面観音の宵宮にて。
6月21日は夏至。午後7時を過ぎてもまだ空が明るく、そぞろ歩きが楽しい時期です。今年の夏は宵宮に行ってみませんか?
byチビスケ
<青森県内の宵宮情報>
青森市(青森市ホームページ)
弘前市(弘前観光コンベンション協会ホームページ)
黒石市(黒石市ホームページ)
その他市町村の宵宮(Web東奥)
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