三戸町出身の漫画家・絵本作家の馬場のぼるさんの絵本『11ぴきのねこ』が出版されて、今年で50周年。企画本の出版や展覧会など、続々とイベントが行われています。
まずは、7月にこぐま社さんから出版された『馬場のぼる ねこと漫画と故郷(ふるさと)と』からご紹介。こちらの本では、スケッチブックに残されたイラストや、漫画家としての画業、『11ぴきのねこ』誕生秘話、ふるさとへの想いなどが掲載されています。
こちらは、「作品の中の青森」という章の1ページです。馬場さんが、故郷の思い出として、梅干しづくりの様子を描いたものです。画面中央が馬場少年のようです。
地元の三戸町立歴史民俗資料館では、8月20日まで「馬場のぼる ねこの世界」展が開催されています。私も行ってきました。
せっかくなので、三戸町内の移動は、11ぴきのねこラッピングバスで!外装も内装も、11ぴきのねこや、アオさんなど絵本のキャラクターづくしです。
展覧会では、現存1点のみという『11ぴきのねこ』初版のリトグラフや、生家で大切に保管されていたという、馬場さんの子ども時代の絵やノートなどが展示されています。私がまず驚いたのは、子ども時代の絵のコーナーです。
こちらは、小学校3年生の時の絵。すでに、後の絵本作品のような画風です。
こちらは中学校時代の学習ノート。まるで漫画作品のようです。
その他、面白いと思ったのは、交流のあった作家さん達が馬場さんを描いた作品です。やなせたかしさんは、ばいきんまんやドキンちゃんと馬場さんを、柳原良平さんは、アンクルトリス(ウイスキーのCMキャラクター)と馬場さんを描いています。
展覧会では、ねこのコロッケの店のセットや絵本コーナーなど、こどもが遊べる仕掛けも。加えて、11ぴきのねこグッズも販売されています。
また、訪れた日は『11ぴきのねことあほうどり』にちなみ、熱気球の搭乗イベントが行われていました。同作品では、鳥の丸焼きを食べたいねこ達が、あほうどりを追って気球で旅する場面があります。私も乗ってみました。プカ~。いい気分。
こちらは気球の内側。ステンドグラスみたいです。
気球に乗った後は、まち歩きを。鳥の丸焼きが食べたかったねこ達の気分で、和洋レストランみうらさんで、チキンソテーをいただきました。
ジューシーな鶏肉の上に玉ねぎがドーンと。そこに、甘辛いショウガソースが絡んでいます。
こちらは、まちなかのねこ達。靴屋さん、電気屋さん、魚屋さん、お菓子屋さん、洋品店、町役場。至るところに11ぴきのねこがいます。
三戸郵便局のポストは、とらねこたいしょうのしっぽ付き!
まちを歩くと、馬場のぼるさんを、そして11ぴきのねこを、まち全体で大切にしているのが感じられます。
まち歩きのおともには、佐瀧本店さんの「ぶどっぷるサイダー」を。この夏発売の、特産のぶどうとりんご果汁を使った地サイダーです。パッケージには、馬場さんの遺作となった『ぶどう畑のアオさん』のイラストが使われています。
その他にも、三戸町では周年イベントとして、11ぴきのねこフォトコンテストを開催。10月31日まで作品を募集しているそうです。
50年もの間、読み継がれてきた『11ぴきのねこ』。この夏、本で、そして馬場のぼるさんの故郷の三戸町で、その世界観を旅してニャゴんでみませんか?大人も子どもも楽しい発見がありそうです。
byチビスケ
三戸町立歴史民俗資料館 | |
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場所 | 青森県三戸郡三戸町大字梅内字城ノ下34-29 |
TEL | 0179-22-2739 |
時間 | 9:00~16:00 |
料金 | 一般 :210円(20人以上の団体は170円) 高校生:110円(20人以上の団体は90円) 小中学生:60円(20人以上の団体は50円) |
Webサイト | 三戸町立歴史民俗資料館 |
その他 | 「馬場のぼる ねこの世界」展は2017年8月20日まで開催 |
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