秋から冬にかけて、八戸沖で脂のノリが非常に良い、良質な鯖が八戸港に水揚げされます。「さば水煮缶」で定評のある「味の加久の屋」では、鯖が一番美味しいこの時期だけ鯖の缶詰を製造しています。ちなみに、国内で生産される鯖の缶詰の約半数は青森県内で製造されています。
味の加久の屋では、“目利きマイスター”が漁港で水揚げされた鯖の中から、脂のノリ具合、鮮度の良さ、健康さを見分けて仕入れを行います。漁獲から入荷まで、最短で半日、その間常に氷水で冷やした状態を保ちます。鯖は鮮度が命です。
入荷した鯖は切り分けられ、“手詰めマイスター”と呼ばれる熟練の女性職員たちの手作業により、身を崩さず丁寧に缶に詰められていきます。味の加久の屋では、鯖の旨味を缶内に閉じ込めるため、全て生のまま詰める「生詰め」と言う方法で、缶に入れたまま加熱と殺菌を同時に行う「缶内調理」を行なっています(※缶内調理は、同社が日本で始めて確立した技術です)。
蒸気加熱と違い、肉質に緊張感があり、角までしっかりしていて身崩れしていません。濁りのないスープは新鮮さの証。
一つ一つ手詰めされているので仕上がりも美しい。黄色いオイルが浮かんでいて、鯖の脂のノリが良さが分かります。
この脂を含んだスープは缶の中で広がり、徐々に身の中に染み込んでいき、スープに溶け込んだ脂分、旨み、そして塩分が缶全体でまろやかに馴染んでいきます。これが缶内熟成、いわゆる「缶熟」です。
鮮度と缶内調理。日本一の鯖缶を目指し、直向きに取り組んできた味の加久の屋のこだわりが、そこにあります。
そんな想いの詰まった鯖の缶詰を是非食べてもらいたい。
by トリッキー
味の加久の屋 | |
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場所 | 青森県八戸市大字鮫町福沢久保3 |
TEL | 0178-34-2444(代) |
Webサイト | 味の加久の屋 |
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