青森の春の食卓を彩るのは、なんと言っても種類豊富な山菜たち。
代表的なものだと、雪解け後の「ふきのとう」に始まり、「コゴミ」「ワラビ」「ゼンマイ」「ウド」「タラの芽」と、その独特の風味と苦味が春の訪れを告げてくれます。
本日は、先月投稿した「ふきのとう」に続き、“季節を告げる食材シリーズ”第二弾として「ゼンマイ」情報をお届けします。
どこで採れるの?
「ゼンマイ」は、全国各地の山奥、適度な湿気がある北側斜面・半日蔭になっているところに良質のものが生育しています。
急な斜面に生育していることが多いので、山菜の中でも比較的難易度が高めと言われています。
そんな「ゼンマイ」ですが、昔は、乾燥させた干しゼンマイがキロ1万円以上で取引されていたんだそう。
そのため、家族ぐるみで山奥の「ゼンマイ小屋」に籠もってゼンマイ採りに専念する一家もあり、その商品価値の高さから「山のダイヤ」と呼ばれていたんだそうです。
現在は輸入ものが殆どで、スーパーなどで売られている水煮や干しゼンマイはほぼ輸入ものを使っているそうで、国産のものはあまり市場には出回っていないようですね。
ちなみに「ゼンマイ」には雄と雌があり、同じ株から雄と雌が生えていて、山菜採り業界では「男ゼンマイ」「女ゼンマイ」と呼ばれています。
翌年も同じ株から採取するために、胞子を出す男ゼンマイは採らずに、栄養葉である女ゼンマイだけ採取(できれば女ゼンマイも2~3本残しましょう)するのが暗黙のルールなんです。
はじめて山菜採りにチャレンジする方は、よ~く観察して男ゼンマイを残しましょう。
アクを抜きます
先月投稿した「ふきのとう」と同様、「ゼンマイ」もアクが強い山菜のひとつ。採ってきた「ゼンマイ」には綿毛がついているので、まずは綺麗に取り除き、水洗いして汚れを取り除きます。
次は、大きめのお鍋かフライパンにお湯を沸かして、沸騰したらひとつまみの重曹を入れて、ゼンマイを投入して火を止めます。
ちなみに、重曹を入れすぎると柔らかくなりすぎたり、本当に入れすぎるととろとろになってしまうので、アク抜きするときは素面の状態で作業することをオススメします。
火を止めたらその状態で8~12時間ほど放置。つけておいた水がゼンマイのアクで赤っぽくなるので、ザルに上げて水洗いすればアク抜き完了です。
万能食材に変身
アク抜き前のゼンマイは、絶対に食べ物とは思えないほど苦味やえぐみがありますが、アクさえ抜いてしまえば、ナムルに、煮物に、油炒めにと、まさに万能食材に変身します。
だいたいのスーパーであれば水煮の状態で売っているので、面倒な方はそれを使うのも手軽でいいですよね。
我が家では油炒めにすることが多く、この日も豚肉や糸コン、人参などと一緒に定番の油炒めでいただきました。
さてさて、第二弾となりました“季節を告げる食材シリーズ”ですが、2回続けて山菜になってしまったので、次は大海原に漕ぎ出して大きな魚を釣ってこようと思います。
四季がはっきりしている青森では、1年を通して旬の食材が楽しめます。
このブログを通じて、その時々の旬の食材をみなさんにお届けできたら幸いです。
■シリーズ第一弾はこちら!
by めぐみるく
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