休みの日は大体遅くまで寝ているのですが、この日はある目的のため、いつもより早起きをしました。
準備を済ませ、自宅から十数分車を走らせ、山に向かいました。
鳥のさえずりが聴こえ、木々の間から差し込む朝日が心地よく感じます。
生活圏から程近いところで、自然に触れることができるのは、青森の大きな魅力ですね。
今日のお目当ては山菜の「ミズ」。正式名称は、ウワバミ(大蛇)が棲みそうな湿地に多く生えている草だから「ウワバミソウ」と呼ばれるそうですが、水分を多く含むことから「ミズ」とも呼ばれます。こっちの方が一般的ですね。
早速ミズを求めて歩き回ります。水辺に多く生息するというから意識して探します。
するとすぐにミズの群生を発見しました。小さいのは取らず、立派に育ったものだけを取っていきます。
たくさん採れました。
帰り道にて考えます。どうやって食べようか。普段、料理をするどころか、米すら炊かない私が悩んだ結果、市場へ向かい、これまた今が旬、新鮮な県産「ほや」を購入します。安かったので4個も買ってしまいました。自分でほやをさばいたことがないので、購入した店のおばちゃんにさばき方を見せてもらうも、早すぎてよくわかりませんでした。イメージを膨らませながら帰宅します。
取ってきたミズを洗い、食べやすいサイズに折りながら皮をむいていきます。はじめは大変な作業に思いましたが、コツを掴むとなかなか楽しい作業でした。
2時間かかりました。
次にお湯を沸かして、先ほど皮をむいたミズを茹でます。赤かった根元の色が変わるくらいサッと茹でたら冷水で熱を取ります。
鮮やかな緑色になりました。
ここで、市場で買ってきたほやの登場です。
なかなかインパクトのある容姿。
普段は滅多に使わない包丁(1ヶ月ぶり2度目)を取り出し、慣れない手つきでさばいていきます。
食べやすいサイズに切り、先ほどのミズと合わせて、「ミズとほやの水物」の完成です。
また、誰でも簡単、かつ美味しい「ミズの塩昆布和え」もつくりました。


ミズのシャキシャキとした食感と、適度な粘りがクセになりますね。
ほやは新鮮で磯臭さもなく、プリプリと弾力ある身を噛むたびに、甘味や苦味などの色んな味が楽しめ、絶品でした。他にも、天ぷらやバター焼きにしても美味しくいただけるようです。
また、ミズはビタミンCをはじめとした栄養素が豊富に含まれているほか、味があっさりしているので、料理のバリエーションが実に豊富です。さらに、春から秋までの長い間取ることができる点も嬉しいですね。
いいことずくめの山の恵み「ミズ」のご紹介でした。
これを機に、料理を練習して覚えようか。
by パン万次郎
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。