まるごと青森

いくぜ鯛島!!天然のいけす「陸奥湾」で真鯛釣りに挑戦!

体験 | 2018-10-15 23:29

最近の青森は、早朝や夜は10度を下回るなど、すっかりコートが手放せない季節になりました。

でも、日中はまだ暑く感じる日もあるなど、寒暖の差が大きく体調を崩しがちな今日この頃。

 

そんな激しい寒暖の差が生む自然の造形美といえば、なんといっても紅葉。

先日放映された某テレビ番組で、カメラマンが選ぶ紅葉の絶景スポットで国内第一位に輝いた十和田市の「蔦沼」をはじめ、奥入瀬渓流(十和田市)、八甲田山(青森市)、白神山地(西目屋村、深浦町)、中野もみじ山(黒石市)など、県内のいたるところで美しい紅葉を目にすることができます。

蔦沼_日の出5
十和田市の蔦沼。朝日を浴びて湖面がオレンジ色に染まります

 

八甲田山の毛無岱(けなしたい)。毎年9月末になると、草原一体に黄色・赤・緑の絨毯が敷き詰められます。

 

そんな紅葉真っ只中の青森で、もうひとつ最盛期を迎えているのが陸奥湾の真鯛釣り。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、青森の真鯛釣りシーズンは春と秋の2回。

 

春は5月~6月がハイシーズンで、産卵を控えた真鯛がまるまると太り、大型の真鯛の強力な引きを楽しむことができます。

 

対して秋は10月~11月が最盛期。

冬に備えて真鯛が荒食いをするため食いっ気が良く、春に比べて小型のものも多く釣れますが、身には脂が乗っているため、食べて美味しいのは秋の真鯛です。

 

実は、今まで3回ほど真鯛釣りに挑戦していますが、すべて丸ボウズに終わっている私。

ということで、今回はそんな真鯛釣りにリトライすべく、秋の真鯛釣りに挑戦したきたので、そのようすをお伝えしていきます。

 

 

鯛島で真鯛釣り

 

下北半島と津軽半島に囲まれていて、外海に比べて静穏性が高い陸奥湾では、どこでも真鯛釣りを楽しむことができます。

 

そんな湾内でも、外海である津軽海峡と接している外ヶ浜町の平舘地区やむつ市の脇野沢地区の沖合は、全国から真鯛釣りファンが訪れる鯛釣りのメッカとして知られています。

 

位置関係はこんな感じ

中でも、平舘の対岸にある脇野沢地区沖合の鯛島付近は、対馬海流の影響により暖海性生物と寒流性生物が混在しているのが大きな特徴で、多様な生物が生息する優良な漁場が形成されています。

 

写真中央のぽつんとした島が鯛島。西側から見ると鯛のような鯨のような形です

 

ということで、今回の真鯛釣りは鯛島付近に決定。

当日は5時平舘漁港集合ということで、前日の友人との飲み会を早々に切り上げ当日に備えます。

 

そして迎えた翌日の朝5時。

まだ薄暗い中で、足元を確かめながら船内に釣り道具やクーラーボックスを運び入れます。

 

何隻もの遊漁船が出港を控えます

 

30分ほどでいざ出港。

日の出が近付いた東の空がピンクに染められていきます。

 

漁場に到着するまでの時間は、一日の始まりを感じさせてくれます

 

30分ほどで目的地の鯛島周辺に到着。

見事なご来光に思わず息を飲みます。

鯛島の上に浮かび上がるご来光。日の出はいつ見ても心が洗われます

 

 

こんなご来光が見られたのだから、きっと今日こそ釣れるはず。

そんな淡い期待を胸に抱きながら人生4度目の真鯛釣りが始まりました。

 

 

エビで鯛を釣る

 

ことわざとは良くできたもので、陸奥湾の真鯛釣りは冷凍のエビを餌にします。

 

写真は「一つテンヤ」という仕掛け。

重りと針が一体のつくりで、最近はこの仕掛けで真鯛釣りをする人が多いようですね。

 

様々な色や形の一つテンヤ。その日その日の状況に合わせて使え分けるそうです

 

早速ガイドさんに仕掛けをセットしてもらい、竿を出す準備をします。

 

船頭さんが魚探で棚を確認したところ、今日はべた底だということで仕掛けを海底まで落とします。

そして10cmほど仕掛けを上げて、待ってはしゃくり、待ってはしゃくり、アタリを待ちます。

 

今日こそ釣れるといいな

 

この日の釣りを終えて実感したことなのですが、真鯛のアタリは実に繊細。

真鯛はエビの頭の方から食べるようなのですが、急に飲み込むのではなく、はぐはぐと甘噛みのような食べ方をするので振動があまり手元に伝わらず、なかなかアタリに気付けません。

 

一番のポイントは、アタリが来たら、真鯛がエビを吸い込めるように少し糸を出して捕食を誘導すること。

そして二度目のアタリが来たら一気に竿を上げます。これが「合わせ」なんですね。

 

合わせた直後のようす。真鯛が海底を逃げ回るためリールから糸がどんどん出ていきます

 

 

既にお気づきかもしれませんが、人生4度目の真鯛釣りにして、ようやくようやく真鯛を釣り上げることができました。

あの強烈な引き具合が真鯛釣りファンを増やすんですね。体験してみて納得。

 

 

渋めの船が多い中、この日は奇跡的に4人全員に釣果がありました。

船頭さん、本当にありがとうございました。

 

4人で9枚の釣果

 

 

熟成が生む旨み

 

熟成肉は巷でも良く知られた存在ですが、魚もまた、熟成によって旨みが増すのはあまり知られていないようですね。

 

この日は、特別に船上で真鯛を捌いてもらい、刺身とカルパッチョで試食させていただきました。

感想は、思っていたより身は固くなく、真鯛の風味が感じられるあっさりとした味わい。

 

左側が刺し身。右側は生の玉ねぎと刺し身をわさびドレッシングで和えたカルパッチョ

 

釣りたての真鯛を食べられる機会はそうそうあるものではないので、ここは熟成した味と比べるしかない!

ということで、いつもお世話になっている料理屋さんに行って実際に確かめてみました。

 

 

比べてみた結果、甘みや旨みの豊かさ、身の歯触りが格段に違う。

それは、別な魚種と言われても気づかない程の違いでした。

 

左から、ホウボウ、イシガレイ、アイナメ、そしてマダイ

 

お店の大将に伺ったところ、盛り合わせの4種全部が4日目じっくりと熟成したとのこと。

しっかりと熟成された身は甘みと風味が増し、身はしっとりとしてなめらか。

 

熟成の程度には好みがあると思いますので、みなさんも生の真鯛を調理する機会があったら、熟成時間を何種類か試してみて、自分好みの熟成具合を探し出してください。

 

 

海の恵みを感じて

 

青森は、日本海、太平洋、津軽海峡、陸奥湾と、4つの海に囲まれています。

海に囲まれた青森県だからこそ、気軽に体験できる海釣り。

 

ぼーと海を眺めているだけでも心が癒やされます

 

陸奥湾での真鯛釣りは11月まで楽しむことができます。

普段釣りをやらない人も、釣りをする友人や知人に連れて行ってもらって、是非一度体験してみてください。

 

きっと、青森県に生まれて良かったと思えますよ。

 

By めぐみるく

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