皆さん。青森県は炭酸飲料購入額が全国1位の炭酸飲料大好き県だということはご存知でしょうか。(数字で読む青森県2018、「ピカイチデータ100!」より)
その好まれる理由は様々ですが、その理由の一つに“平均気温が28度以上になる日が少ないため”と言うのがあります。なんでも、29度を越えると炭酸飲料よりお茶や水等が飲まれるようになるそうです。
つまり、これから段々と暑くなっていく今こそ炭酸飲料が飲みたくなる時期!!
ということで、青森県八戸で長く愛されてきた青森県の地サイダー、三島サイダーをご紹介いたします。
長く愛される三島サイダー
JR八戸線白銀駅のからすぐ近くに位置し三島サイダーの製造元「八戸製氷冷蔵株式会社」。その歴史は古く、大正11年(西暦1922年)に創業された老舗です。また会社名にもあるように飲料水の製造だけではなく製氷・冷蔵事業も手がけています。


サイダーが広く市民に親しまれていた時代、オーソドックスなサイダー(三島シトロン)と当時高級品と位置づけられていたバナナ味(三島バナナサイダー)の2種類のサイダーが世に出されました。


今でこそ物流が確保され、誰でもどこでも味わうことができますが、販売当時は地元の商店や漁師・農家などの市民の人に限られたそう。
同社のほかにも八戸市内でサイダーを製造する会社が4~5社ありましたが、今では同社の一社のみ。その長きに渡り愛され続ける理由はどこにあるのでしょう。
長きにわたり愛され続ける理由
三島サイダーの製造に欠かせないのはなんと言っても“三島の湧き水”。青森県階上町と岩手県洋野町の境にある階上岳(はしかみだけ)の山麓の降水から三島地域へ湧き出た水で、石灰石層を経由していることからミネラル分を多く含みます。
独自に開発されたシロップをビンに入れ、その中に炭酸水入れることでサイダーは製造され、そのレシピは創業当時から90年以上経った今も変わることはありません。

そんな三島サイダーは、舌に“程よい痒み”ともいえる感覚を残しつつも、大手より市販されるサイダーと比較して、それほど炭酸強度は強くはなく、またしつこくはないまでも強めの“まろやか”な甘みが特徴です。飽きが来ることのないその味に多くの人が魅了され続けるのは納得しかありません。
ノスタルジーを感じる“王冠”
ビンの蓋に注目してみましょう。そう、三島サイダーは“王冠”をかぶっているんです! 王冠つきのビンをあまり見かけなくなった現在、「栓抜き」を使用して飲む三島サイダーはノスタルジックな気持ちにさせてくれます。

故障した機械は自分たちで直す
シロップの製造(調合)から箱詰めまでの9段階の作業工程を経て三島サイダーは各地に出荷されますが、その行程の中で稼動する機械の数は多く、年式はどれも古いものばかりでです。
他の“王冠”をかぶるサイダーを販売していた会社も機械の老朽化を理由にその製造を中止した例もあり、機械の老朽化は大きな問題と言えるでしょう。
そんな中、 「八戸製氷冷蔵株式会社」では機械のメンテナンスは業者ではなく基本的に自分たちで行っています。
「昔から製氷機の故障などを自分たちの手で直してきました。そのノウハウがサイダーを製造する機械が故障しても業者に頼ることなく基本的には従業員で対応します。みんな機械に詳しいんですよ。」と常務取締役の橋本さんは笑って話します。
これもまた三島サイダーを長く世に送り出せる理由の一つといえますね。


夏に向かって暑くなる今こそ地サイダー!
青森県内には他にも地サイダーが多くあります。もう少しで青森県に熱い夏祭りの季節がやってくる今こそ、ジメジメした暑さを三島サイダーを始めとした地サイダーでさっぱりしませんか?
by ひらぱー
八戸製氷冷蔵株式会社 | |
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場所 | 〒031-0821 青森県八戸市白銀1丁目8−1 |
TEL | 0178-33-0411 |
Webサイト | 八戸製氷冷蔵株式会社 |
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