突然ですが、皆さんは幻と呼ばれた黒石米「ムツニシキ」をご存知でしょうか。
今から数十年前、海を跨いだ北海道等で寿司米として人気を博したお米、それこそが「ムツニシキ」です。
黒石市を中心に津軽地方で広く栽培されていた「ムツニシキ」は少収量などが難点となり、作付けが途絶えてしまいます。
しかし、2015年に黒石市が地域の若手農業グループと共に改めて栽培に挑戦し、昨年秋に復活デビューを果たしました。
今回、デビュー2年目を迎えた「ムツニシキ」の試食会に参加しましたので、その様子をお届けします。
復活デビュー2年目「ムツニシキ 」
10月28日に黒石市中町にある松の湯交流館でムツニシキを使った寿司の試食会が行われたました。


ムツニシキは先にも記した通り、寿司米として人気を博したにも関わらず、丈が高く倒伏しやすく、多収が求められた当時の生産ニーズに合わなかったことで生産が途絶えた悲劇のお米。
そんな「ムツニシキ」に黒石市が目をつけ、地域の農業若手グループ「南黒おこめクラブ」が2015年に生産を再開し、県すし業生活衛生同業組合の協力のもと寿司職人の意見を聴きながら、より寿司に合うようにと試行錯誤の中栽培に励んだそうです。
わずかに残っていてた種籾を、寿司専米として提供出来る収量を目指しながら、味の向上を目指すのは簡単なことではありません。

お寿司のシャリにぴったり!「ムツニシキ 」
そんな生産者の思いが詰まった「ムツニシキ」を黒石市の使用店である「寿司処美鈴」が握ってくださいましたので、実際に試食します。

ムツニシキの特徴はなんと言っても「ほのかな甘み」、「粘りの少ないあっさり感」そして「しっかりした米粒の存在感」。
実際に食してみるとその特徴がはっきりとわかります。
普段食べているお米と大きく異なり、口の中でシャリがほどけていくような食感を一番初めに感じ、その後に米粒の存在感とほんのりとした甘みが口内に広がるのが印象的。
ネタの味を引き立たせるあじと食感が「ムツニシキ」の個性と言われる理由が、一口で分かります。
青森県内でしか食すことができない幻の米
デビューした昨年から2店増え、今年は県内27店の寿司店で使用されるとのこと。一般販売が行なっていないため、県内27店の寿司店でしか食べることが出来ない希少なお米。
使用寿司店での販売は予定しているそうですが、折角なら寿司として味わっていただきたいですね。
byひらぱー
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