「青森市の山奥に滝行ができる場所があるらしい」
先日、とある方からこんな噂を聞きつけました。
滝行は、滝壺に入り、滝に打たれながら経を唱え続ける密教や修験道、神道の修行方法のひとつです。己と向き合い、強靭な精神を養うために古くから行われてきました。
(青森県内で滝行できる場所って珍しいのでは・・・?)
俄然心が躍った筆者は、まるごとあおもりスタッフから「日頃のもろもろが蓄積した心と体を思いっきり清めたい人」を募り、ひとりの男性スタッフを連れて現地へ行ってみることに。
市中心部から南へ車を走らせること30分。そこから小さな集落を抜け、険しい山道をさらに20分ほど進みます。
ここより先は岩と砂利のオフロードになり、さらに険しくなります。この道どこまで続くんだろう・・・とヒイヒイしていたら、突然目の前が開けて大きな鳥居が現れました。
看板には「御鈴滝(みすずたき)」と書いてあります。ついに噂の滝の近くまで到着・・・!
まずは滝行の指導をしていただく宮司さんに会うため、鳥居を横目に山道をさらに奥へ進んで、「石神神社(いしがみじんじゃ)」へ向かいます。
石神神社の本堂に到着しました。まずは90段の石段を登り、御神体にお参りをします。
御神体はガイコツのような、非常に不思議な形をしています。ずっと眺めているとこの岩に引き込まれそうな、とても強いパワーを感じました。ちなみに、御神体にはこんな言い伝えがあります。
その昔、重い眼病を患う弥十郎という村人がいた。弥十郎はある晩、大きな石から湧く水を目につけると眼病が治るという不思議な夢を見た。
翌日、その石を探すため夢を頼りに山中に入ると、夢と同じ石を発見し、その湧水で本当に眼病が治ったという。弥十郎の発見以降、その石は「石神様」と呼ばれ、参拝する人が後を断たなかった。
※ 現在御神体から水は湧いていませんが、宮司さんはこの言い伝えを受け継ぎ、近くの「薬師様の湧き水(薬の神「薬師様」が宿る湧き水)」を汲んで神前に捧げた後、御神体にお供えしているとのことです。
そんな不思議な御神体がある本堂での参拝を終え、いよいよ滝行開始。社務所で白装束をお借りし、神前でお祓いを受けます(借りられる白装束の数には限りがあります)。
御鈴大滝の看板まで戻って、鳥居をくぐり、山道と石段を下ります。
滝に向かうにつれ、ざあざあという水の音が大きくなっていきます。
これが「御鈴大滝(みすずおおたき)」です。高さ約15mの落水は、まるで岩壁から絹糸を垂らしたように美しく、迫力があります。マイナスイオンがたっぷり降り注ぎ、爽やかで神々しい空間です。
滝の前で宮司さんにお祓いとお清めを受けたら、
ついに滝壺へ。滝行中は祝詞や自分のお願い事をひたすら唱えながら、滝の水圧に耐えます。宮司さんによると、御鈴大滝は3体の神様が宿っており、滝行の行場として古くより修験者から信仰されている神聖な場所とのことです。
実際に滝行をした男性スタッフによると「滝に打たれたら、自然に自分自身の心と向き合えて、気持ちがすっきりしました!滝の水が爽快で気持ちいい〜〜!!」とのこと。山の神様の力で、身も心もかなり清められたようです!
なお、御鈴大滝と石神神社に向かう山道は冬期間閉鎖のため、4月下旬〜11月頃まで通行可能です。滝行の時期としては、気温と水量がちょうどよい夏場がおすすめです。
ついに見つけた青森の秘境パワースポット「御鈴大滝」そして「石神神社」。ここで身も心もリセットしたら、2020年残りの4ヶ月も頑張れそうです!
By ぐき子
※ 神聖な場所ですので、修行の目的を持ち、宮司さんの指導のもとで滝行を行ってください。また、滝や神社周辺は非常に自然豊かで、さまざまな危険を伴う可能性がありますので、訪れる際は身の安全を十分確保してください。服装はトレッキングスタイルがおすすめです。
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