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10月9日は土偶の日!青森の土偶職人たち

青森の人 | 2020-10-09 12:49

今日10月9日は語呂合わせで「ど(10)ぐう(9)」(土偶)の日!日本記念日協会により2016年に認定・登録されています。昨年の記事に引き続き、今回は青森県内で土偶を作っている職人さんたちを紹介します。

 

1.現代に生きる縄文人!? 津軽亀ヶ岡焼しきろ庵 一戸広臣氏

つがる市に生まれ育った一戸氏は、信楽や美濃、京都での修行を経て、つがる市木造に工房とギャラリーを構えました。20歳から焼き物の道に進み、40年以上になります。津軽亀ヶ岡焼は「雲形紋(うんけいもん)」という模様が特徴的な一戸氏オリジナルの焼き物で、縄文時代終わり頃の造形文化が反映されています。
一戸氏が作る遮光器土偶は、焼き物用の土に地元の土を混ぜて使い、手びねりの製法で「足→胴体→頭部」と下側のパーツから作っていきます。

複数の焼き物の産地での修行を経て、「遮光器土偶のふるさと」である木造で40年以上作品づくりを続ける一戸氏。それゆえ自身の遮光器土偶の作品にかけるプライドは並大抵のものではありません。「土偶づくりは誰にも負けへんで。」回転台の上で土を扱いながら、そう静かに語りました。
しきろ庵には、色んな悩みを抱えた人々が県内外から訪れ、お守りとして土偶を買い求めにやってきます。一戸氏は、全国から来るお客さんと対話することで「疑似旅行した気分になれる」と嬉しそうに話します。「人間生きてりゃ色々あるよな。でもおれが作った土偶なんかで、そういう人たちの心が少しでも癒されるなら、そんな嬉しいことはないよ。」

最後に、土偶を作る時どんなことを考えているのか尋ねてみました。「おれは今の縄文人なの。縄文人の技は真似しきれない。おれの縄文ってどんなんかな、って思いながら土偶作ってる。」

ギャラリーのそばには仲間と作った竪穴式住居があり、一戸氏はここでよく友人とお酒を飲むそうです。モノづくりに対する考え方はもちろん、そのライフスタイルまでもが縄文な一戸氏。彼こそまさに現代に生きる縄文人だと感じたのでした。

津軽亀ヶ岡焼しきろ庵
〒038-3283 つがる市木造舘岡上沢辺21
Tel 0173-45-3452

 

2.あくなき研究心で縄文のモノづくりを追求! 佐京窯 佐京光義氏

階上町に生まれ育った佐京氏は、約20年前に八戸市「是川石器時代遺跡」の施設「是川縄文館」の体験工房でボランティアスタッフをしていました。それがきっかけで縄文時代のモノ作りに興味をもち、そのうち自宅で作るようになり、ついには自宅に手作りの窯を構えました。
佐京氏が作る土偶の特徴は、さまざまな研究を参考に自身の想像も加え、当時の「作りたて」の姿にこだわっていること。土偶といえば青森県つがる市で発掘された「遮光器土偶」ですが、頭部にベンガラが残っていることから、当時は土偶が赤く塗られていたのではないかと考えられています。

佐京氏はそのような研究をもとに、窯ではなく暖炉で低温焼きし、漆を塗り、右足は壊れる前の状態で、完成した当時の姿を想像しながら遮光器土偶の作品を作ります。その「作りたて」にこだわる理由は、縄文時代の人々が当時どのように土偶を作ったのか知りたいという研究心から。当時の完成形を追い求めた結果が、作品にそのまま反映されているようでした。

佐京氏と話していると、とにかく研究熱心な方というのが分かります。例えば漆を使いたいと思った時には、福井のとある漆会社の営業マンをつかまえ、何度も話を聞いて独学で勉強したそうです。

特に熱を注いでいるのが、縄文時代終わり頃の土器や土偶によく見られる「彩文」という文様。文様を研究している弘前大学に通いつめ、膨大なパターンの文様を自分なりに解読し、焼き物に正確に模写する方法を習得しました。
「当時の人がどうやってモノづくりをしていたか。とにかくそれが知りたいんだわ。」佐京氏は何ページにもわたる文様の研究ノートをめくりながら、そう話すのでした。
陶芸工房 佐京窯
〒039-1201 階上町道仏泉田窪20-3
Tel 0178-87-3916

 

3.不思議な縄文パワーの持ち主!? 夢野温泉 柴谷浩二氏

五所川原市持子沢にある「夢野温泉ホテル」支配人の柴谷氏。なんとホテルの一部を工房にして土偶を作っています。柴谷氏で2代目というこの宿は、不思議な歴史が残るノスタルジックな温泉ホテルです。

柴谷氏と土偶の出会いは中学生時代。本屋で偶然見つけた土偶の本を読んだところ、「それまでの全ての物事に対する価値観が全て覆ってしまった」のだそうです。その後、高校生の時に五所川原市飯詰の山で粘土をとってきて、ひたすら土偶を作りました。

柴谷氏がなぜ土偶に惹かれたのか尋ねると、「信じられないかもしれませんが、土偶を作るために飯詰の山の土に触れた時、縄文時代に私の前世が人々に土偶づくりを教えていたのが見えたんですよ。」とのこと。理由は分からないけど、何となく惹かれるってことありますよね。もしかしたら柴谷氏はその特殊な力で、その「何となく」の理由を知ってしまったのかもしれません。
こんなお話もあります。ある日突然3人のシャーマンが夢野温泉を訪れ、いきなり土偶を作ってほしいと柴谷氏に頼んだそうです。なぜこのシャーマン達がここを訪れたかというと…
ここからは記事で書ききれないので、気になる方はぜひ夢野温泉に入って(日帰り入浴もできます!)、その帰りに柴谷さんを訪ねて聞いてみてくださいね。

この出来事をきっかけに、柴谷氏の土偶がシャーマンの間で知られるようになり、そのうちシャーマン以外の人々にも広まり、県内外だけでなく海外からも注文が入るようになったそうです。
「土偶さんは特殊なものです。私は持つ人に喜んでもらいたいという気持ちで土偶さんを作っています。」物腰柔らかで紳士的な柴谷氏は、そう優しく話しました。

取材の帰り、柴谷氏は今日焼き上げたという土偶に麻の樹液を塗り、仕上げをしてプレゼントしてくださいました。古代から栽培され、縄文時代にもあったとされる麻の樹液を塗ることで、縄文のパワーが注入されるのだとか…!

そんな柴谷氏が作る土偶が、なんとお土産でついてくるスペシャル宿泊プランがあります!GoToキャンペーン等で現在お得に利用できるので、気になる方は夢野温泉へ直接お問い合わせください。

夢野温泉ホテル
〒037-0642 五所川原市持子沢隠川
Tel 0173-29-3153

 

 

青森の土偶職人たち、それぞれ特徴的でユニークな方々でした!土偶って、それぞれの職人のモノづくりへの思いや人柄がそのまま表現されるものなのかな~と今回の取材で感じました。縄文、とっても奥が深いです。

この秋のお出かけに、気になる職人さんの工房へぜひお出かけください。色んなお話が聞けて本当に楽しいですよ♪

 

By ぐき子

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