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【JOMONトーク Vol.1】縄文の敷居を下げ、もっと身近なものにする!(小牧野遺跡・竹中富之さん)

観光スポット 青森の人 | 2021-09-30 08:57

こんにちは!

新企画「JOMONトーク」へようこそ!

縄文に関わる人たちへのインタビュー記事を、まるごと青森JOMON担当のエムアイがお届けしていきます。

第1回目に登場していただくのは、縄文の学び舎・小牧野館の館長、竹中富之さん!

― 竹中館長、ステキな帽子ですね!

「いいでしょこれ(笑)。遮光器土偶ニット帽」

― ほかにもおもしろいグッズがあると聞いています。

「そうそう、いろんなオリジナルグッズがあって。最初はマスキングテープから始まったんだよね。それから遮光器土偶メガネ、遮光器土偶けん玉・通称シャコケン、小牧野遺跡マグ&キャップ、あとはこれ、小牧野遺跡PRキャラクター・こまっくーのぬいぐるみ」

― 攻めてますねえ。

小牧野おすすめコーデ、遮光器土偶メガネと遮光器土偶ニット帽

遮光器土偶けん玉・通称シャコケンを一発で成功させる竹中館長。商品開発にあたって競技用のけん玉で練習したとのこと。

「いちおう、広く意見を聞きながら商品を作ってます。好き勝手にやっているわけじゃなく(笑)」

― どの商品も好き勝手に作ったように見えます。いい意味で。

「青森で活動している作家さんたち、たとえばガラス作家、革細工作家、布小物作家、ろうそく作家といった方たちにも、小牧野遺跡オリジナルの商品を作ってもらっています」

― グッズへのこだわりというか、執念のようなものを感じます。

「それはちょっと大げさだな(笑)。もともとUターン起業で青森市の古川で雑貨屋をやってたんだよね」

― なんと! もう少し詳しく教えてください。

「アジア・アフリカ・中南米の雑貨を扱う店をやってたんだ。仕入旅で海外に行くことも多くて、『モノ』の魅力や価値を正しく理解することを学んだね。縄文グッズもせっかく作るならおもしろいものにしたい。広く周知するためには、ポップな表現とか、クスっと笑えるような要素が必要だよね。遊び心のある商品のほうが、多くの人に受け入れられる。そういう商品を通じて、縄文の敷居を下げていきたい」

― これはもう、だいぶ敷居が下がってますよ、すでに。

「縄文が好きな人たちにはもちろん、そうじゃない人たちにも『なんだこれ』っておもしろがってもらえるような商品を目指してます」

― 縄文を知るきっかけになりますね。

「縄文っていうものを真正面から知ろうとすると考古学の勉強になるわけだけど、そうじゃない切り口から入ると、楽しいっていう感覚を維持できる。それが最終的に知識欲につながっていけばいいなと」

閉校となった旧野沢小学校を改修した、縄文の学び舎・小牧野館
小牧野館内の展示は解説がわかりやすいと評判。英文のキャプションも素晴らしいと外国人が絶賛。

「遮光器土偶メガネはね、最初は遮光器土偶サングラスだったんです。トンボ眼鏡ってわかるかな。ニルヴァーナのカート・コバーンがかけてたサングラスって言ったほうが(エムアイさんには)わかりやすいか(笑)。そのサングラスにスリットを入れたかったわけ。クールじゃね!? きっとすごい流行る! って内輪で盛り上がって」

― おもしろいアイディアですね。

「でも製造してくれる会社が見つからなかった。1社だけ、木製ならできるよっていう会社があって。最初は、木? かっこわるくね? っていう印象。でも妙に縄文っぽい」

― で、作ってみたと。

「作ったら、思いのほか売れたんです。他県の博物館から、取り扱いたいっていう話があったり。そのあと何度か改良を重ねて、いまの形になりました」

― (実際にかけてみると……)へえ、意外とよく見えますね。

「あくまでもおもちゃなので、運転時や歩行時の使用はお控えくださいと言っています(笑)」

― 小牧野遺跡といえば、とくにコロナの前は、おもしろいイベントを開催していましたよね。なんかよくわからないけど、遺跡で大声で叫ぶとか(笑)。

「ああ、『めざせ世界遺産!! 縄文大声コンテスト』ね。提案したときは難色を示した人もいたけど、あれはやってよかった。遺跡ってなんとなく厳粛というか、神聖な感じがするから、普段はそこで大声出すなんてできない。だからイベントで叫んでもらおうと」

― 発想が突き抜けていますね。

「もともとの発端は景観ですね。小牧野遺跡は高台にあって、青森市、津軽半島、浅虫温泉、それから下北半島まで見渡せる。そんな場所で大声で世界遺産登録を応援するって、いいでしょ」

― 参加者はきっと爽快だったでしょうね。

「話題にしたくなること。それがイベントでは大事ですね。『遺跡でこんなことやるらしいよ』とか『遺跡でこんなおもしろいことをしてきた』とか。集客するうえでは、口コミがいちばん強いからね。コロナになってからも、新しい生活様式に対応した、8家族・24人限定のイベントとか、工夫しながらやっています」

― イベントも含め、小牧野館の運営って独特だなと感じます。

「もともと東京の音楽系の博物館で働いてたんですよ」

― おっと、またもやユニークな経歴ですね。

「東京でミュージシャンとしてCD出したりライブ活動したりして。そのバンドが解散したあと、音楽系のミュージアムの責任者をやっていて。その経験から学んだのは、施設単独で何かしようとしてもダメで、まわりとの連携が必要だっていうこと。ほかのミュージアムとコラボするとか、ゲストを招いて演奏してもらうとかね」

― その経験が小牧野館の運営に生かされていると。

「クリエイティブな仕事って自分だけで作り上げるのは難しくて、人とのコラボから生まれる。そこがおもしろいですね」

― 興味深いお話をありがとうございます。遺跡の紹介も少しだけ、あんまり堅苦しくないバージョンでお願いします。

「はい。小牧野遺跡の主体は、4,000年前のストーンサークルです。約2,900個の石が使われています。145メートルの高台に位置していて、石は下の川から運ばれたものだと考えられています」

― 川からけっこうな距離がありますよね。

「直線距離で500メートルから1キロメートルですね。遺跡の特徴は主に2つあって、1つは石の並べ方。タテ、ヨコ、タテ、ヨコっていうふうに、規則正しく配列されています。小牧野式配列っていうんだけどね。もう1つの特徴は土木工事。もともと斜面だった場所を平らにして、ストーンサークルを作ったんです」

小牧野式配列(タテ、ヨコ、タテ、ヨコ)

― 重い石をたくさん運ぶのも、地面を平らにするのも、かなり大変そうです。中途半端な気持ちではできないですよね。

「小牧野遺跡のストーンサークルは祭祀場であり、縄文人の組織力を見せつける偉大なモニュメントだともいえると思います」

季節や天候によっていろんな表情を見せるストーンサークル

― ここに来ると、どうして縄文人がこの場所を選んだのか、なんとなくわかるような気がします。理由はうまく言えないんですが、とにかく特別な場所だと感じます。

「やっぱり街や海を一望できるのがいいよね。街を俯瞰できるから、自分の生活も俯瞰できる。自分はあそこで働いてるんだな、とかね。小さいことでくよくよしてたな、なんて感じたり。見晴らし台に立つと、すぐ下がストーンサークルで、その向こう側に青森市が見渡せるから、縄文時代と現代を同時に見れるおもしろさもある」

― 気持ちをリセットするのにちょうどいい場所かもしれませんね。

「もちろんストーンサークルも見ごたえがあるんだけど、自然や景観とセットで楽しんでもらえれば。あと、バッタとかすごいからね(笑)。大きいのもいるよ。トンボもたくさんいる。ぜひ虫取りにどうぞ(笑)」

― 竹中館長、ありがとうございました! また遊びに来ます!

by エムアイ

青森市小牧野遺跡保護センター(縄文の学び舎・小牧野館)
場所青森県青森市大字野沢字沢部108-3
TEL017-757-8665
FAX017-757-8670
料金無料
Webサイト国指定史跡小牧野遺跡

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