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【JOMONトーク Vol.6】公式ムササビキャラ「むーもん」の勢いが止まらない!(大平山元遺跡・福士伸也さん)

観光スポット 青森の人 | 2021-10-25 08:58

今回取り上げるのは、外ヶ浜町の大平山元遺跡です!

遺跡のガイダンス施設・大山ふるさと資料館で、外ヶ浜町世界遺産対策室の福士伸也さんにお話をうかがいました。

― 福士さん、それってもしかして…

「ドリルです」

― ですよね! 福士さんのアイディアですか?

「ええ、いちおう」

縄文漢字ドリル

― これまでにない発想ですね。驚きました。

「大平山元(おおだいやまもと)遺跡って、たいてい正しく読んでもらえないんですよ。たいへいざん元(もと)遺跡とか言われたり(笑)。じゃあ今は?って」

― まずは読んでもらえるように、というねらいですね。それにしてもドリルはなかなか思いつかないですよ。

「世界遺産対策室に異動する前、学童保育に携わっていたんです。子どもたちと一緒に遊んだり、縄文新聞というのをつくってみたり。その経験が生かされていると思います。遺跡の名前を正しく読んでもらうためにどうしようかと考えて、…そうだ、ドリルでも作ってみるかと」

― 「北海道・北東北の縄文遺跡群」全17か所の構成資産が設問になっているんですね。

「そうです、遺跡群として登録されたので、ほかの遺跡とセットで覚えてほしいなと。問題数的にもちょうどいい感じです」

―(じっくり問題を読んでみると…)かなり難しい問題もありますね。

「子ども向けに作ってますけど、大人でも難しいでしょうね(笑)。外ヶ浜町のサイトからダウンロードできるので、ぜひ皆さんにチャレンジしてほしいです」

― ドリルにも載っているこのキャラクター、がんばって遺跡をPRしていますよね。あらためて紹介していただけますか?

「はい。むーもん、です」

むーもん

― むーもんはあたかも実在しているかのように活動していますよね。むーもんの誕生秘話なんかを教えていただくのは(実在しないキャラだということを示唆してしまうので)さすがに難しいですかね。

「え、全然いいですよ」

― いいんですか!? では、お願いします!

「生まれたのは2019年です。キャラクターを介して、遺跡をわかりやすく紹介するために作りました」

― ムササビ、でしたっけ。

「そうです。キャラをつくるにあたって縄文時代にいた動物がいいよねという話になって、イヌ、クマ、シカなどリストアップしていったんです。その中にムササビもあって。ムササビってなかなかキャラ化されない動物なので、これに決まりました」

― 親しみやすいデザインですよね。

「当時外ヶ浜町役場にいた職員がデザインを担当しました」

― プロのデザイナーに依頼したんだと思いこんでいました! むーもんの頭にのってるのは…

「無文(むもん)土器ですね。大平山元遺跡は縄文遺跡群のなかでいちばん古いんですが、当時の土器にはまだ模様がありませんでした。縄文なのに無文って、紛らわしいんですが(笑)」

― 無文だから、むーもん、なんですね。ツイッターも頻繁に投稿しています。語尾にもれなく「モン」をつけていますよね。

「ツイッターは2021年4月から始めました。というか、むーもんに始めてもらいました。むーもんはいろんなことを上手に、わかりやすく、やわらかく伝えてくれるので、とても助かってます。絶妙なコメントの返しかたをしたり、ほかの遺跡の情報をリツイートしたり。かわいいだけじゃないんです」

むーもん商品ショップMAP

― むーもん商品ショップMAPを見ると、地元の方々がむーもんをうまく活用していることがわかります。みんなで町全体を盛り上げていこうという勢いを感じますね。

「ありがたいことに、みなさんいろんな商品をつくってくれています。笹木商店さんは『むーもんクッキー』、はただ酒店さんは『むーもんラベルの純米吟醸酒』、カンパーニュさんは『むーもんビスケット』、中野菓子舗さんは『むーもん焼き』と『むもれーぬ』」

― えーと…むもれーぬ、と当たり前のように言いましたが…

「むーもんとマドレーヌの組み合わせですね」

― 大胆なネーミングですね(笑)。思いついた方、すごいです。

「遺跡に来た人が、地元のお店に立ち寄ってくれたらうれしいですね」

蟹田郵便局と大平簡易郵便局の限定風景印

― 福士さんは学芸員ではないそうですが、縄文をどんなふうに伝えていますか?

「子どもたちと多く接してきた経験から言えるのは、子どもも大人も、興味を持つ部分はほとんど変わらない、ということです。縄文時代の人たちは何を食べてたんだろう、どんなところに住んでたんだろう、何をしてたんだろう、みたいなことですね」

「縄文時代にも家族というものがあって、みんなで同じものを囲んで食べる生活があったんです。1万5千年前から、毎日、同じような生活を繰りかえしてきた。昔、土器をせっせとつくっていた人たちがいて、それがずっーと続いて今にいたっている。多くの失敗や成功を経てここまで来たんですよと、そんな説明をしています」

― 大平山元遺跡の見どころは、やはり北東アジア最古級の土器片でしょうか。大山ふるさと資料館に展示されていますよね。

「ここは土器づくりが始まったころの遺跡であり、定住が始まったころの遺跡でもあります。じつは弓矢も相当古いものがあるんです。これらの3つのはじまりが、この遺跡の魅力ですね。ここから1万年以上にわたる積み重ねを経て、三内丸山遺跡のような大きい集落ができたり、小牧野遺跡大森勝山遺跡のようなストーンサークルができたりしていく。そういう意味では、ここはロマンがある遺跡なんです。遺物は少ないけど、ここには1万5,000年前の人が土をこねて作ったものがたしかにあって、それを1枚のガラス越しに、間近に見ることができる」

着々と整備が進む大平山元遺跡
わかりやすいパネル表示
縄文時代とほとんど変わらない風景を眺めながら、整備された遺跡を散策できるようになる予定。

「じつはこのあたりの風景は当時からあまり変わっていないんです。土壌の堆積が少ない地域で、ちょっと掘るだけですぐ遺物が出てくる。山があって、川が流れていて…というこの土地の風景は、当時もほとんど同じだったと考えられます」

― 縄文人も同じ風景に囲まれながら暮らしていたんですね。最後に、福士さんから読者の皆さんにメッセージをお願いします!

「そうですね…身近なところに縄文があって、遺跡を大切に守っている人たちがいるというのが、青森の魅力だと思います。いちばん古い大平山元遺跡を知ってもらうと、ほかの遺跡を見るときの感動も深くなるはずです。縄文時代には書き物がないので、歴史に名前を残した人はいないんですが、すばらしい土器や石器を作った人たちがいて、それが認められて世界遺産になった。そういう名もなき人たちが残した落とし物を、青森県内の8遺跡で見ることができます。8遺跡で縄文の最初から最後まで完結できるというのが青森の縄文遺跡群の価値なので、ぜひ全部見てほしいです。1万年の歴史をたどる旅を始めるなら、まずはここから!」

― 「名もなき人たちが残した落とし物」って、いいですね。福士さん、今日はありがとうございました! あとで縄文ドリルやってみます!

 

by エムアイ

大平山元遺跡・大山ふるさと資料館の過去の記事はこちら

 

 

大山ふるさと資料館
場所青森県東津軽郡外ヶ浜町字蟹田大平沢辺34-3
TEL0174-22-2577
時間9:00~16:00
料金無料
Webサイト大山ふるさと資料館
その他休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始

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