型破りな鍋を見つけました。その名も「南部太ネギと菊ボールの鶏鍋」。ネギも菊も、どちらかといえば脇役を担うことが多い食材ですよね。ところがこの鍋では、それら非メイン系食材が大胆にフィーチャーされています。
鶏鍋なのに、鶏肉がメインではない…そんな突き抜けた発想の鍋が、はたして過去にあったでしょうか。これはもう食べてみるっきゃないですね!この鍋料理、南部町の「チェリウス」という施設で提供しているそう。さっそく行ってみると、なべまる(くん)が出迎えてくれました。
― なべまるくん、こんにちは!
なべまる「はじめまして!」
― 今日は「南部太ネギと菊ボールの鶏鍋」を食べにきました。服についている「22」という数字が気になるのですが…
なべまる「南部町は毎月22日が『鍋の日』なんです。南部町笑顔あふれる明るいコミュニケーション推進条例、通称『鍋条例』で定められています」
― なぜ22?
なべまる「フーフーという音にちなんでいます」
― ところで、なべまるくんって、アンパンマンに出てますよね?
なべまる「…いいえ、それは違うキャラクターです」
― 失礼しました。この鍋はどのような経緯で誕生したのでしょうか。
なべまる「鍋条例を制定したあと、南部町を訪れた人から『なんの鍋を食べたらいいですか?』ときかれて、『うちの町を代表する鍋がない!』と気づいたんです。町内で採れる農産物や食材のリストをつくって検討を進めて、最終的には伝統野菜の『南部太ネギ』と特産品の『食用菊』をメイン食材に選びました」
― 菊ボールって、斬新ですよね。このアイディアはどこから?
なべまる「監修してくださった栗原心平さんが、食用菊をどのようにメイン食材として生かそうかと悩んだ末に、菊ボールというアイディアを思いついたそうです」
― 食べ方のポイントは?
なべまる「まずは菊ボールの意外性を目で楽しんでほしいですね。鍋に入れてから少し煮込んでもよし、早めに取り出して、菊ボールのかたまり感を楽しむのもよし、お好みでお召し上がりください。鍋の具材が少なくなってきたら、麦かっけもどうぞ。ニンニクチップを砕いて入れると、また違ったおいしさを楽しめますよ」
― 鶏肉も地域の特産品ですか?
なべまる「そうです。青森県産の『あべどり』を使用しています」
食べてみると、アツアツでした。菊は想像以上にぎっしり!醤油ベースのスープがどの食材にもしみていて、旨味が口の中にじんわり広がります。こんがりと焼けた太ネギも甘くておいしい!あべどりとの相性も抜群です。ニンニクチップを入れたときの味の変わりようも驚きでした。
この鍋の提供は11月から3月まで。土日限定(要予約)です。価格は税込1,000円(コスパ高い)!
なべまるくん、読者のみなさんにひと言お願いします。
なべまる「この鍋はおいしいだけではなく、ヘルシーで栄養満点です。南部町の自慢の鍋を、ぜひ一度食べてみてください!」
ちなみに鍋条例第4条第2項に「町民は、鍋の日が楽しくなるアイデアを創出する」とあります。今後の楽しい展開も期待できそうな南部町から目が離せません!
by エムアイ
南部町農林漁業体験実習館チェリウス | |
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場所 | 青森県南部町大字上名久井字大渋民山23-141 |
TEL | 0178-76-1001 |
FAX | 0178-76-1006 |
Webサイト | 南部町農林漁業体験実習館チェリウス |
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