「古津軽(こつがる)」とは、岩木山を中心に広がる、津軽地域に脈々と息づくくらしぶりや伝統文化などを追体験する旅のコンセプトであり、旅のスタイルです。
アート列車に引き続き、今回私(福田)は古津軽を旅してみました。
古津軽を、検索してヒットしたサイトにそんな事が書いてありました。工芸とアートは正確には違いますが、アートっぽいものを見ていけばいいのかな?そんな事を考えながら新幹線に乗り込み弘前に降り立ちました。
先ず向かったのは弘前城のすぐ前にある、津軽藩ねぷた村です。実は、何度もこの場所を車で走ったことがあるのですが、いつもお城に目を奪われて、全然気づいていませんでした。今まで勿体ない事をしてた、と深く反省です。
施設内には、クオリティが高く、厳選されたラインナップのお土産がたくさんあり、ここに来ればまとめて買えるので、これからは必ず立ち寄ります!(マジでおススメ)。
中に入ると巨大な弘前ねぷたが展示されています。「ねぶた」と言えば青森の人形の形をしたものですが、弘前の「ねぷた」は扇型で、なんとこれが回るんです。
おおおおお!アクティブっ!
城下町なので、しずしずと進行するタイプのお祭りなのかと勝手に思っていたのですが、このサイズのものがぐるんぐるん回るとは。この迫力ならば、今度弘前ねぷたを観に来てみたいなぁと思いました。
それからお囃子体験もさせて頂いたのですが、青森市とも五所川原市とも違うお囃子のリズムで、見よう見まねで叩きましたが、思いっきり振り下ろすバチと迫力ある太鼓の音色は、「ストレス発散になっていいかも(笑)」と取材を忘れて叩いてしまいました。
隣の部屋に「金魚ねぷたの絵付け体験」が出来る教室があると聞いて、早速お邪魔す ることにしました。
こちらの教室では、青森県伝統工芸士の資格を持った檜山和大さんが直々に伝授してくれるとのことで「ええええ!?そんな贅沢な体験できるんですか???」と半身半疑で席に着くと、早速座学がスタートしました。
金魚ねぷたの元になっている「津軽錦」という品種は、長い間、津軽藩の保護のもとで飼育、改良を重ねて誕生した金魚で、とても高価なものだったそうです。 庶民が買えるようなものでは無かった為、その現物を見たいという要望が強く、その想いから作り出されたのが「金魚ねぷた」となっ たと言われています。
檜山先生が描き方を説明し、それをお手本に立体の白いねぷたに墨を入れていくのですが、平面に描くわけではないので、これがなかなか上手くいかないのです。
「あっ!」はみ出た目は、まつ毛にすることで昇華(笑)できたかな?!
色がついて欲しくない所に蝋を塗り、色を差して、世界に一つだけのオリジナル金魚ねぷたが仕上がっていきます。これは間違いなくアートですね?!
完成!一個作るだけでぐったりしてしまいましたが、檜山先生は、ここで先生として教えながら、津軽藩ねぷた村の他にもあちこちに金魚ねぷたを沢山納めているそうです。制作も同時進行されるなんて、マルチタスク過ぎて尊敬に値します。
絵付け体験したこの日、弘南鉄道大鰐線の車内が金魚ねぷたに装飾される特別仕様になることを聞きつけて中央弘前駅へやってきました。
もはや車内は金魚フェス!こちらの金魚ねぷたも檜山先生の作品とのことで、インスタ映え必死ですね。※金魚ねぷた列車の運行は9 月30 日で終了しました。
そうそう、黒石市のこみせ通りにも、ねぷた絵を再利用して灯ろうを手作り体験出来る場所があるので紹介します。
「IRODORI」
お店の中に入るとカラフルな灯ろうが並んでいて、とっても素敵です。
こちらは、黒石ねぷたまつりで使用した「ねぷた絵」を再利用して作る灯ろうになります。これもアート作品に違いありません!
個人的にツボったのはアートな鳩笛で、鳩がヒョウ柄や鳩柄の服を着ていてツボりました。こちらはデザイナーの豊川茅さんの作品で、とっても可愛かったです ❤
「古津軽を訪ねて(後編)」へ続く。
フードカメラマン福田栄美子
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巨大フジツボ様に恋をしました。
津軽藩ねぷた村 | |
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場所 | 青森県弘前市亀甲町61 |
TEL | 0172-39-1511 |
Webサイト | 津軽藩ねぷた村 |
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