今までになかった画期的な商品が生まれたと耳にしました。その名もRINGO-TEX。ヴィーガンレザー(動物の皮を使わないレザー)だそうです。
どんなものか気になる!
ということで、appcycle株式会社代表取締役の藤巻圭さんにお話をうかがいました。
― 藤巻さん、とてもきれいな色ですね!
「インクジェットで色をつけているんです」
― このレザーが、りんごから?
「残渣(ざんさ)という、りんごの搾りかすが原材料です」
― 残渣ということは、本来は…捨てられていたもの?
「そうです。青森県ではたくさんのりんごジュースが生産されていますが、その過程で残渣が大量に出てしまいます。それを利用して、このRINGO-TEXをつくっています」
― 捨てられていたものから新しい商品を生み出すというのは、素晴らしい発想ですね。
「弊社は2022年5月に設立した新しい会社ですが、ありがたいことに、たくさんの企業の方々とお仕事をさせていただいています。SDGsに取り組んでいる企業が増えているので、弊社の商品に対する関心も高まっているのだと思います」
― ANAの飛行機にも使われたと、去年、新聞で見ました。
「そうなんです。ANAの特別塗装機『ANA Green Jet』に採用していただきました」
― ところで藤巻さんは、青森出身ですか?
「はい、青森市出身です。地元の美容専門学校を卒業して東京に出て、青山で美容師として働いていました。そのあと会社勤めを経て、appcycle株式会社を立ち上げました」
― ということは、会社の拠点は青森市?
「じつは…弊社には社員が集まって働くオフィスがないんです」
― えっ、どういうことですか!?
「私が住んでいるのは東京ですが、月に何度も青森に来ています。そのほか日本各地に営業で飛びまわっていて…」
― ほかの社員の方々は?
「もうひとりの代表取締役はシンガポール在住です。ほかのスタッフもあちこちに住んでいます。仕事のやりとりはオンラインですね。チャットアプリが中心です」
― 商品だけではなく、働き方も最先端ですね。appcycle株式会社のサイトに「アップサイクルでサステイナブルな未来を創造する」とありました。壮大なスケールですね!
「弊社のミッションは3つあります。フードロスを減らす。農業をより持続可能にする。そして、グローバルで多様な働き方を推進する」
― フードロスの削減や持続可能な農業というのは、りんごに限らず、ですか?
「そうです。りんご以外の原材料から商品をつくることも考えています。気候変動や農業の担い手不足など、青森県を取り巻く状況はどんどん変化していくと思います。そのような中でも、地域資源をうまく使って、地域の課題を解決しながら、未来の環境をよくすることに貢献していきたいですね」
― 藤巻さん、ありがとうございました!これからの展開がとても楽しみです!
by エムアイ
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