まるごと青森

明治時代にタイムスリップ!?だんな様気分でお庭えんぶり

観光スポット 体験 イベント・まつり | 2023-02-25 17:41

八戸えんぶりは、舞手やお囃子などで構成された「えんぶり組」が歌い踊って豊作祈願をする、八戸市の祭りです。
今年は3年ぶりの開催となりました!街中でえんぶりのポスターや関連グッズを見かけ、市民の皆さんが待ち望んでいたことが窺えます。

八戸えんぶりで使用する烏帽子。八戸ポータルミュージアム「はっち」で展示されていました。

今回はえんぶりのプログラムの一つ、「お庭えんぶり」の様子をレポートします!

更上閣(こうじょうかく)は明治30年頃から大正時代にかけて建築・改築された近代和風建築の邸宅で、国の登録有形文化財に指定されています。この更上閣で、かつての「だんな様」になった気分でえんぶりを鑑賞することができるのです。

それだけではなく、今年はなんと「シアトリカル(演劇的)公演」という特別な試みが実施され、まるで当時にタイムスリップしたような気持ちを味わえるとのこと!どういうことかというと…

更上閣で出迎えてくれたのは明治・大正時代の和服姿のスタッフさんたち!
「ようこそ、おんでやぁんせ」と、コテコテの南部弁で挨拶してくれました。
履物をうやうやしく預かってもらい、雪吊りの施された松の見事な庭を目前に、座ったことのないような分厚い座布団の席に案内してもらいました。

真っ赤なじゅうたんと真っ白な雪のコントラストが美しいです。

そこに、レトロなかっぽう着のスタッフさんが八戸の郷土料理「せんべい汁」と甘酒を運んできてくれました!
席は庭に面しているのでほぼ屋外にあります。寒い中で体を温めるこのメニュー、とってもありがたいです。

座布団の横に用意されていた使い捨てカイロとひざ掛けで、簡易コタツを作って開演を待ちます。

明治文学の世界から飛び出してきたような恰好のストーリーテラーが、えんぶりの起源や南部弁の小噺を披露してくれます。独特の語り口に耳を傾けていると、当時の空気に包まれてくるようです。

ちなみにこちらがスタッフの皆さんがそろったところ。見事な再現度です!

さあ、いよいよ「摺(す)り」が始まりました!
「摺り」とはえんぶりの舞のこと。
烏帽子をかぶっているのが「太夫(たゆう)」と呼ばれる主役の舞手です。

「ながえんぶり」と呼ばれるスタイル。こちらのほうが古い型なのだそうです。

「横町えんぶり組」の皆さんがゆっくりとしたうたや仕草が優雅な「ながえんぶり」を、「糠塚えんぶり組」の皆さんが激しく勇ましい動きが特徴的な「どうさいえんぶり」を披露してくれました。

衣装や持ち物もそれぞれで異なっていて、たとえば「ながえんぶり」の太夫の烏帽子には立派な花飾りがついているのに対し、「どうさいえんぶり」では馬の前髪に見立てた房飾りがついていて、首を動かすたびに飾りも大きく揺れてとても華やかです。

こちらが「どうさいえんぶり」。動きの激しさがわかりますよね。

舞うのは太夫だけではありません。小さいお子さんによるとってもかわいい「大黒舞」やベテラン舞手による貫禄の「えびす舞」など、摺りの合間に何種類もの「祝福芸」が見られます。なんと裸足で苗とりを演じるコミカルな演目もありました!

気づけば辺りはすっかり暗くなり、隣の人の様子もわからないほどです。
演者だけがかがり火に照らされて暗闇に浮かび上がり、とても神々しく見えてきます。すっかり見入ってしまい、1時間15分の上演時間があっという間でした!

5人の太夫をはじめ、「糠塚えんぶり組」の皆さんがゆっくり深く頭を下げてフィナーレとなりました。

さて、ストーリーテラーのお話の中で、えんぶりを詠んだ句が紹介されていました。
「入る時は鞠窮如たりえぶり摺り」。1800年頃の江戸時代に美濃屋乙因という俳人が詠んだものだそうです。
「鞠窮如(きっきゅうじょ)」とはかしこまって身をかがめる様子のこと。当時はお庭でなく土間でえんぶりを披露していて、身をかがめて土間に入ってきたえんぶり組の様子を表しているそうです。うやうやしく登場した太夫たちが厳かかつ勇ましく摺る様子を目にして驚く客人や、それを見て満足そうにするだんな様方の様子が浮かんできます。

今回は試みとしてこの特別公演が上演されましたが、来年以降どのようにお庭えんぶりが実施されるかはまだ協議中なのだそうです。
どのような形であったとしても、きっとえんぶりの迫力や趣を感じることができると思うので、今年見逃してしまった方も来年はぜひ鑑賞をご検討ください!

By ぺすか

えんぶりについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください:えんぶり一覧(VISITはちのへ)

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