皆さん、こんにちは!
まるごとあおもりチームのじゃすみんです。
白神山地が世界自然遺産に登録されてから、今年で30周年!
せっかくなので、まるごとあおもりブログを読んでくださる皆さんに白神山地のことをたくさん知ってほしい!
そんなわけで、こちらは、私、じゃすみんがまるごとあおもりチーム白神山地特派員として、白神山地のならではの魅力を白神山地初心者目線で伝えていきたいシリーズです。
第2弾は、ブナコに触れてみようの回!
今回も申し込みは白神カレンダーから。
ブナコ(株)が主催する「ブナコ制作体験 うつわ作りに挑戦!」に行ってきましたよ!
そもそも皆さん、ブナコはご存知ですか?
青森の「ブナ」と津軽弁で名詞の語尾につける「こ」を合わせたブナコ。
ここ数年で色々なお店でも見かけるようになりましたよね。
県内で言えば、例えばスターバックスや星野リゾート奥入瀬渓流ホテルの照明など。
シンプルだけどお洒落な食器・洗練されたインテリアというイメージで、私も友人の結婚祝いのプレゼントに送ったことがあります。
そんなブナコはどうやって作るんだろう?
あまり考えたことがなかったので、工場見学&制作体験ができると知り、ワクワクしながら西目屋村に向かいました。
場所は、道の駅津軽白神ビーチにしめやから車で2分。西目屋村にある(株)ブナコ西目屋工場。
西目屋小学校の旧校舎をリノベーションした建物で、木琴が置いてあったり跳び箱があったりとあちらこちらに小学校の名残があって素敵!
すぐそばに現西目屋小学校校舎があるので、のんびりした雰囲気の中に子どもたちの元気な声が聞こえてきて穏やかな気持ちになります。
体験の前にまずは工場見学。
案内してくれたのは、ブナコ(株)の佐藤さん。
ブナは保水力にとても優れた木ですが、そのためスギなどに比べて腐りやすく、歪みやすい。建築材としては向いていない、役に立たない木と言われていたんだそう。
そこで、青森県工業試験場(現青森県産業技術センター)で、画期期的な手法を編み出しました。
1、まずは、ブナのしなやかな性質を活かして、大根のかつらむきのように薄くて細いテープ状にします。ブナを薄くすることでこの時点で十分に乾燥させることができるので、後からの割れなどを防ぐことができるそう。
(見せていただいたのは、6mm〜20mmの様々な太さのテープ状ブナ材)
2、次に、円盤型のブナ材(底部分)にテープ状のブナ材を巻きつけ、バームクーヘンのような形にしていきます。(巻きつけの作業が一番難しく、任されるようになるまで3〜4年ほどかかるそう)
3、最後に、巻きつけた部分を少しずつズラして段差を作り、高さを出して器やインテリアを作っていきます。
職人さんが作業している目の前で一つ一つ説明してもらえるんですが、これがとにかく面白い!
特に職人さんの手でテープ状に巻きつけられた部分がスルスルと形を変えていく様はずっと見ていられます。薄っぺらい円盤形状があっという間にお皿やランプの傘になっていくんです!
木製の器やインテリアは角材から切り出すイメージがあったので、平面から立体にしていく発想が目から鱗。
しかも、ブナコの製法は角材から削り出すよりもずっとゴミが少なく、エコ!
そして、何度でも平面からやり直しができるからこそ試行錯誤の末洗練され、かつクリエイティブな形を生み出すことができるんだとか。
こうしてブナの可能性を信じて研究し続けた人たちの熱い思いを引き継ぎ、ブナコ(株)は1960年代からブナコの製作をしているそうです。
そんな感動の工場見学の後は、実際に自分でうつわ作りにチャレンジします。
エプロンなど必要なものは全て用意してくれるので、もちろん手ぶらでOK。
バームクーヘンのように巻きつけられた平面状態のブナコと湯呑みが渡されます。
(職人さんが色々と試した結果、巻きつけられたブナ材をズラしていく作業に最適だったのは、湯呑みらしいです。面白いですよね!)
職人さんからレクチャーを受けながら巻きつけられたブナ材部分を少しずつズラして高さを出していくのですが……
「ええええええ!? どうしてこんなに難しいの!?」とびっくり。
職人さんがやっている時はあんなにスルスルと形を変えていたのに、自分ではどう力を入れたらいいのか分からず、思うように高さが出てくれません。
職人さん、凄すぎる!
「失敗したら、また平面に戻せばいいんです。自由に形を変えられるのがこの作り方の良いところですから」
と何度も何度もやり直す私に佐藤さんや職人さんたちが声をかけてくれます。不器用な私にはなんてありがたい手法なんだ……と思いました。
しかも何度やり直しても無駄なゴミが出ないんだよなあとまさかのここでエコを実感。
色々と形を悩んだ末、最終的にはサラダ用の大きなプレートにしました。
シンプルでお洒落なものが欲しかったので大満足です!
最後に糊を塗り、体験は終わり。
私の体験したコース(直径24センチの製作体験プラン)は、塗装・乾燥など最後の工程は工場側でやってくれるので、後は待つだけ!
(色は、ブラウン・ダークブラウン・キャラメルブラウン・ブラック・ナチュラル・ローズの6種類から選べます。)
出来上がったら、発送もしくは弘前市土手町にあるブナコ(株)のショールームで受け取ることが可能です。
(ちなみに、こちらが後日受け取った世界に一つだけの私のブナコプレートです!これならたくさんの野菜を盛りだくさんに食べられそうです。)
体験スペースの隣には工場のショールームもあり、工場限定価格のものや職人さんがお試しで作った色味のものがあり、全部欲しくなっちゃいます。
どんなお店で購入するよりも安く手に入るなんて工場ならでは!
工場が稼働している週の土日には、ブナコの照明やテーブルを満喫できるブナコカフェもオープンします。(カフェ営業日の詳細は、ブナコ(株)のホームページにて確認してください。)
友達と、家族と、恋人と! 工場見学、製作体験、ブナコカフェをぜひこの機会に体験してみてはいかがでしょうか。
byじゃすみん
ブナコ(株)西目屋工場 | |
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場所 | 青森県西津軽郡西目屋村大字田代字稲元196 |
TEL | 0172−88−6730 |
FAX | 0172−88−5567 |
時間 | 10時〜11時半、14時〜15時半 |
料金 | 一個につき9,900円(税込)。 |
Webサイト | 白神カレンダー |
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。