マツオスーパーの閉店
青森県外ヶ浜町に位置する「マツオスーパー」は、2022年の夏、人口減少や設備の老朽化、電気代の高騰、コロナ禍の影響など、数々の課題に直面し、一度、閉店することを決めました。
お店の閉店は、地域の買い物の場が失われることを意味し、特に高齢者の買い物に深刻な影響をもたらす可能性がありました。
そこで、「風乃まちプロジェクト」も協力し、マツオスーパーの再生策を模索することになりました。
風乃まちプロジェクトとは
風乃まちプロジェクトとは、地域キャラクター「風乃まち」を通じて外ヶ浜の魅力を伝える取り組みで、SNSで情報発信を行うほか、関連したグッズやコスプレイベントなども行っています。
交流の中心に
2022年12月、石岡明沙実さんが父親から経営を引き継いだ際、売り場面積を半分にし、交流スペースに改修しました。そこで、地元の「野口珈琲店」と協力して土日にコミュニティカフェを開くことになりました。
また、町内に本屋さんがないことから、コミュニティライブラリも設けられました。風乃まちのSNSで本の寄付を呼びかけたところ、たくさんの本が寄せられ、絵本や小説、郷土史まで幅広いジャンルの本が店内に並びました。
野口珈琲店は、普段は豆の販売のみですが、土日にマツオスーパーに行けば、店主の野口さんが淹れてくれるコーヒーを飲むことができます。
野口さんがお湯を注ぐと、新鮮なコーヒー豆がモコモコと膨らみ、わくわくしてきます。
本を読みながら、ゆっくりとコーヒーを飲む。
至福のひとときをスーパーで味わうことができます。
魅力的な土日
マツオスーパーの土日は、特に魅力的です。
土日には、石岡さんが考案したホタテドッグ「マツオの一撃」が店頭に並びます。
SNSには、野口珈琲店のコーヒーとホタテドッグの写真が数多く寄せられています。
ホタテドッグをいただきます。
ホタテの唐揚げの風味が広がり、それをソースが支えます。そして、ふわふわのパンがさらに風味を倍増させ、とても美味しく、あっという間にペロリと平らげてしまいました。
「ホタテドッグ、もう1個たべたいな~」と後ろ髪をひかれつつ、焼干しおにぎり「焼干し飯々(やきぼしまま)」を食べました。
「うまい!!これは、リピート確定!」
と思ったのですが、焼干し飯々は季節限定の秋メニューため、次に食べられるのは9月頃になるとのことでした。
マツオスーパーは土日以外でも、「ご当地ガチャ」や視力検査風「外ヶ浜地元民重要単語表」、バイカー向けの「ヤエー!ステッカー(通称ヤエステ)」やチェキの撮影サービスなど面白いものがたくさんあります。
お店に本を寄贈に来た地元の方にも話を聞いてみました。
ご当地ガチャは県外に住む外ヶ浜出身の友人に贈ると大変喜ばれるそうです。
マツオスーパーの再生は、地域の結束と協力の賜物です。閉店の危機から立ち上がり、地域の新たな魅力を見つける姿勢は、地域コミュニティの強さを象徴しています。
この地域は、人々が出会い、交流する場所として再び輝きを取り戻しました。
至福のひとときを過ごしにマツオスーパーに是非いらしてください。
byジュニア
マツオスーパー | |
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場所 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町蟹田146-2 |
TEL | 0174-22-2057 |
時間 | 8:30〜18:00 |
Webサイト |
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