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Story4家畜と共存する暮らしぶりを訪ねる

ちょっと申し訳ないけれど、美味しくいただいてます。

馬肉鍋

味噌仕立ての鍋にして食べる馬肉鍋

馬とともに暮らしてきた南部地方は馬肉食も盛んです。
主に味噌仕立ての鍋にして食べることが多いのですが、馬肉料理が青森県で一般的に食べられるようになったのは第二次世界大戦後。
明治時代に開設された陸軍の軍馬補充部が解体されると、かつての軍馬の活用のために食肉が奨励されるようになったというわけです。

牧場も持つ有名店。

馬肉鍋で有名な「尾形 五戸本店」

内陸部の五戸町には、古くから馬喰(馬の仲買人)が多かったこともあり、馬肉料理屋がこの地域に登場しました。
馬肉鍋で有名な「尾形精肉店」もかつては馬喰。

「尾形 五戸本店」の店内

自宅を改造して馬肉の精肉店と料理店を営み始めたことがきっかけとなり、競走馬の繁殖を手がけていた牧場で肉用馬の肥育を始めたのは戦後20年ほどたった頃だとか。
自家製の味噌で煮込む「桜鍋(1080円)」や、生のしょうが&にんにくが利いた特製のタレで味わう馬刺もぜひ。

「尾形 五戸本店」の馬肉鍋

尾形 五戸本店
0178-62-3016 五戸町博労町18-1
11時-21時半 無休
WEBサイトはこちら

県内最古参の馬肉鍋。

県内で最古の馬肉料理屋「桜なべ たかはし」

あの『美味しんぼ』の第100巻、青森特集の168ページに掲載されているのがこのお店。
精肉の販売と食堂を兼ねた店で、店頭の精肉のショウケースの奥に4人がけのテーブルが3卓並んでいます。

「桜なべ たかはし」の店内

創業は大正13年(1924年)。
県内で馬肉食が一般的になったのが戦後だったことを考えれば、当時としては馬肉料理専門のお店はかなり珍しかったことでしょう。
県内ではもちろん最も古い馬肉料理屋のようです。
兜のカタチに似ている鉄鍋で、ジンギスカンさながらに馬肉を焼いて食べる「義経鍋」という名物もありますが、今回は「桜肉みそ煮(馬肉鍋)」をご紹介。

「桜なべ たかはし」のメニュー

自家製味噌で馬肉を煮込んだ鍋ですが、ご覧の通り、南部地方特産の食用菊がトッピングされて華やか。
馬肉と一緒に煮込まれたキャベツやニラが香味や食感でもって鍋を楽しくしてくれるうえに、肉汁を適度に吸った豆腐がこれまたうまい…。

「桜なべ たかはし」の桜肉みそ煮(馬肉鍋)

添えられる薬味は柚子胡椒のような見た目の青唐辛子の塩漬け。
深い辛味が、こってりした鍋の味に輪郭を与えてくれるようで、実は重要な役割を担っているような気がします。
厨房の大鍋で煮込んだものが丼に盛り付けて供される「皿」というメニューが地元では人気のようで、ご飯付きの「肉定食」もおすすめ。

県内で最古の馬肉料理屋「桜なべ たかはし」

桜なべ たかはし
0178-62-3056 五戸町観音堂4
9時-20時 不定休

尾形 五戸本店

尾形 五戸本店
0178-62-3016
五戸町博労町18-1
11時-21時半 無休
WEBサイト

桜なべ たかはし

桜なべ たかはし
0178-62-3056
五戸町観音堂4
9時-20時 不定休

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